No弐-359 戦争報道への対応
3月12日(土)の朝日新聞朝刊「はぐくむ」の「戦争報道 子どもの心を気遣って」の見出しが目に留まりました。
ロシアがウクライナに侵攻を始め、連日の報道で現地の様子が伝えられ、心を痛めています。子どもたちは、この報道を見てどんな思いで見ているのだろうと心配になります。
ユニセフが、子どもと紛争のニュースを話すときに注意するポイントを公表し、身近な大人に配慮を呼びかけました。
「紛争や戦争が話題になると、どこで暮らしていても、恐怖や悲しみ、怒り、不安といった感情が湧き起こります。子どもたちなおさらです。大人はどんなことに気をつけたらよいのでしょう」
★子どもとの対話のヒント(日本ユニセフ協会のホームページから)
①何を知っていて、どう感じているかを知る
②落ち着いて、年齢に応じた対応を
③偏見や差別ではなく、思いやりを広げる
④支え合う行動に注目
⑤会話を終える時は丁寧に
⑥見守り続ける
⑦ニュースの触れすぎない
⑧自分(大人自身)のことも大切に
・子どもが不安を感じるのは自然なことであり、その思いを否定せずに聞く。
・大人の都合で会話を打ち切ることがないように気をつける。
・大人自身が心を落ち着かせる。
・「悪い人たち」とレッテルを貼って差別を助長しない。
・子どもたちが平和を呼びかける活動や募金などを探して実践してみる。
★徳田克己教授(筑波大学・子ども支援学)の話
・紛争地の混乱した状況を伝えるニュースを見続けることで、子どもの精神的なダメージは大きくなる。
・報道から過度な不安やストレスを感じた子どもには、夜泣きやチックと言った神経症状が出ることがあるので、注意が必要。
・近くにいる大人は、何よりも「あなたのことはわたしが守る」というメッセージを伝え続けて欲しい。
・不安だからといって、ニュースを見せないようにすることは逆効果。いきなり外でニュースに触れれば、かえって強いショックを受けかねない。
・家でしっかり対話できている子どもは、それがよりどころになり、心を支えてくれる。
・どんな理由があっても「戦争は悪い」ということをしっかり伝えてほしい。
・「ロシアが悪い」「怖い国だ」と大人が口にし、強烈な刷り込みになってしまうことが心配。
・差別を助長するようなやり取り、風潮には気を付けなければならない。
「子どもにとって、親や近くにいる大人から受ける影響は大きい」という言葉を肝に銘じたいですね。
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