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No弐-357 部活動2

 3月13日読売新聞朝刊「ニュースの門」では、部活動を取り上げていました。

 部活動については、No弐-212(2021年10月25日)「変わる部活動」で紹介しました。

 部活動登録は、高校男子は57%、女子は27%、中学男子は73%、女子は55%でした。

 高校と中学校の運動部活動の登録人数から「競技間格差」が明確になりました。

 高校生男子の増加1位はバドミントン(161%)、女子1位はサッカー(153%)、

 中学生男子の増加1位は空手道(167%)、女子1位はラグビー(556%)でした。

「痛い系競技」が敬遠される傾向にあり、中学生男子で野球やソフトボールが大幅に減少したのは、練習時間の長さに関係しているらしく、監督主導の指導より、陸上や水泳、卓球、バドミントンのように個人、少人数でマイペースでできる競技が増えている傾向にあるということでした。

 

★部活動の歴史

・帝国大(現・東京大)で1886年(明治19年)、学生らが設立した「帝国大学運動会」が部活動の始まりとされる。

・心技体を鍛える「武術」「武道」しかなかった日本に文明開化とともに「スポーツ」が伝えられ、学生に受け入れられた。

・五輪に初めて日本選手が参加したのは1912年のストックホルム大会の代表・金栗四三と三島弥彦。

・部活動は各地の大学や旧制中学に広がった。

・戦時中に一時、衰退したものの、59年に東京大会開催が決まると、選手の育成、発掘の場として注目されるようになった。

・日本では誰もが競技を始めやすく、生徒指導とも結びついて「部活文化」とも呼べる状況になった。 

 

★これからの部活動

・「『30』年後に運動部活動の生徒は半減する?!」。スポーツ庁が昨年6月衝撃的なリポートを発表。

・少子化の影響で中体連に加盟する部員は約200万人(2018)→約149万人(2048)に減少。

・特に野球やサッカー、バレーボールといったチームスポーツでは男子の部員は半数程度になると推計し、学校単位での活動を維持するのは困難。

・部活指導が教員の長時間労働の一因として、問題視。

・スポーツ庁は、住民や自治体が設立したクラブで部活動を担うことを推奨。

・中体連は昨年から大会の規模縮小の議論を開始。

・勝ち負けや記録にこだわらず、気楽に楽しめる「ゆる部活動」が注目。

・「スポーツ健康部」「合同ゆる部活」「マルチスポーツ部」「ストレッチ・ヨガ」部など。

 

 部活動の友は、一緒に苦労をした友、一緒に戦った友「戦友」なんです。

 どんな形であれ、続けてほしいと願います。