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No弐-345 コロナ禍の子どもたち1

  朝日新聞では、2月27日(日)から教育欄で「コロナと子ども」が連載されています。

 今日は、1回目の田中恭子さん(国立成育医療研究センター)の話を紹介します。

★コロナ禍での2年間の子どもたちの変化

・これまで普通に過ごしていた生活ができなくなり、コロナ禍の生活様式の変化は子どもたちの様々な面でストレスを与え続けてきた。

・ストレスがかかると、体の面では、お腹が痛い、頭が痛いなどと言った症状が出て来る。

・落ち着きがなくなる子や、親が離れると不安が強くなる「分離不安」の子どももいる。

 

★東京都小児科医会のアンケート結果(かかりつけ医対象)

・不登校や登校渋りのケースが増加。

・自宅にいる時間が増えることで、ネットやゲームの依存の問題。

 

★国立成育医療研究センター調査結果

・2020年度は神経性食欲不振症(神経性やせ症)の初診外来者数6割増加。

・「中等度以上のうつ症状」小学4~6年生15%、中学生24%、高校生30%、保護者29%。

 

★ストレス

・大人がストレスのはけ口に子どもを虐待するということも出て来る。

・子どもたちは、ストレスがかかった時に、悲しみや不安、怒りの気持ちを一生懸命に解決しようとする。

・それが内向きに働く場合は、自殺したいと考えたり、自分を傷つけたりしたいと考えてしまう。外に向かうと、他害行為をするケースもある。

 

★これからの影響

・生活のリズムの崩れなどの二次的な影響がある。学業への影響もある。

・今症状がない子どもも感染が落ち着いた時に、これまで出てこなかった心身の様々な不具合が出て来る可能性がある。

・もともと対人関係が苦手な子は、学校が再開した時にその波に乗れなくて抑うつの気持ちが高まることもある。

 

★心がけたいこと

・休校や休園で子どもたちの学ぶ権利や遊ぶ権利を奪っているということを認識したうえで、他に学べるか機会や遊べる機会が提供できないか、代替となるものはないかを子どもの意見を聞きながら一緒に考える。

・大人も子どももセルフケアが大事。

・自分がやっていて心地がいいと思うものを一つでも実践する。

・子どもの話に耳を傾け、考えや気持ちを無視せずに上手に取り上げる。

・子どもの自尊感情を育てるためには、当たり前のようにできることも、時には言葉にして「よくできてるね」などとほめることも大事。

 

 いかがでしたか?今日ふり返ってみると褒め言葉がありましたか?