朝日新聞終末別冊版「be」に連載している飯間浩明さんの「私のB級言葉図鑑」を紹介してから今日で20回目になります。
今回は先月2月5日から2月26日の4回分です。
①「お入れします」 こう書かない人も多いはず(2月5日)
カフェの入り口に<おいしい珈琲お入れします>と書いてあったそうです。
・コーヒーを「入れる」は国語辞典にもある表記です。
・お茶やコーヒーは「淹(い)れる」と書いた人も多いでしょう。
・「淹(えん)」の字は本来「ひたす」と言う意味ですが、日本語ではお茶などを「いれる」の場合に使います。
・ツイッターで約1万人にアンケートを取ると「淹れる」を使いと言う人が多く、7割を超えました。
・文章のデータベースを調べるとお茶を「入れる」の例は半数程度にとどまり、「淹れる」が2割、仮名で書く例が3割程度ありました。
②「TABACO」 英語に毒された頭には…(2月12日)
タバコ店で<たばこ/TABACO>と言う看板を見かけたそうです。
・「タバコ」をローマ字で書くと「TABAKO」。それと英語が混ざって「「TABACO」になってしまった。ちょっと面白い書き間違いだと思っていた。
・辞典には「タバコ」の項目は「ポ tabaco」とあり、これはポルトガル語。「タバコ」はポルトガルを経由して日本語に入ってきたので、辞書ではそのつづりを掲げている。
③「咖喱」 「カリー」と読むわけは?(2月19日)
<○○咖喱屋>と言うカレー店を見かけたそうです。
・「咖喱」は、一般には「カリー」と読むことが多いですね。
・レトルト食品の商品名にもあります。
・「カリー」は英語に近い発音です。
・日本語では「カレー」の形で定着しました。
・夏目漱石も「三四郎」の中で「ライスカレー」と書いているし、一般の日本語では「カレー」です。
・「咖喱」と書くのは、中国語から来ています。中国語では、英語のcurryを「咖喱」と表記します。
・外来語を漢字の音を使って書くことは、昔はよくありました。「コーヒー」は「珈琲」。読み方も「カフィ」「キャフェ」「カッフェー」。
④「車子」 当て字も辞書で解説したい(2月26日)
すし店に行って「車子」と言う当て字のメニューを見る事ががるそうです。
・「シャコ」を国語辞典で引くと「蝦蛄」と書いてあります。
・音読みの唐音(東温)から来た言葉。
・「虫へん」の漢字で食欲が沸かない。書くのも面倒。それせ「車子」と当て字にしたのでしょう。
・「車子」の他には「白才」(白菜)なども辞典に解説しました。
・「ナマコ」は「生子」とも書かれますが、辞典には、「海鼠」という難しい表記しか載せていませんでした。
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