今日の読売新聞朝刊「くらし 家庭」の「言の葉巡り」が面白かったので紹介します。
・NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、今後源平合戦が本格化する。源氏の白旗、平家の赤旗が相対するシーンが描かれるかもしれない。
・「紅白歌合戦」の色分けも元をたどればこれに由来する。
・プロ野球の紅白戦や運動会の組など、男女対抗に限らず用いられる言葉。
★対で用いられる色の名前
・4色から対となる組み合わせは6通り。
・アカ、シロ、アオ、クロ以外に反対の色を持つものはない。
・「4語が一群になって特別の位置」を占める。
①アカの反対はシロ(運動会、吉日)
・「アカアカト」「シラジラト」(副詞)、「アカイ」「シロイ」(形容詞)
②アカの反対はアオ(色鉛筆、カビ、鬼、紫蘇、蛙)
③アカの反対はクロ(赤字・黒字、トランプ)
・古代日本語は、「明(アカ)-暗(クロ)」を対とする説
④クロの反対はシロ(勝敗、凶事、容疑、素人・玄人)
⑤シロの反対はアオ
・古代日本語は、「顕(シロ)-漠(アヲ)」を対とする説。
・「顕漠」は「はっきり・ぼんやり」の対比。
・「著(しる)し」「淡し」という、シロ、アオと関係のありそうな語もある。
⑥クロの反対はアオ 例が思い浮かばない。
★古代中国の方角や色
・赤は南、黒は北、白は西、青は東に対応し、赤と黒、白と青が対となっている。
・色の名前と色彩学的な名は必ずしも一致しない。
・青葉や青虫は緑色だ。アオの元々の色ははっきりしないらしい。長い時をかけた変化の末に今がある。
編集委員の伊藤さんは「白旗、赤旗は今では別の意味のイメージが強い。番組名に「紅白」は残るだろうか。」と結んでいました。
確かに白旗と言えば「降伏」、赤旗と言えば「共産党」のイメージが強いですよね。当たり前に使っている「紅白」は次第に使われなくなると私は予想しています。
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えむ (土曜日, 26 2月 2022 12:27)
いつも楽しく読ませていただいてます!
ふと、「赤」と「紅」のちがいが気になりました。
きっと調べたらそれなりの解答があるのかもしれませんが、しばらく悩んでみることにします。