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No弐-318  北京冬季オリンピック5

 今日は、フィギュアスケート男子ショートプログラムの羽生結弦選手に注目しましたが、残念な結果になってしまいました。暫し呆然としてしまいました。

 浅田さんの時のようにフリーに期待しましょう。

 先日、羽生選手の名前を「弓玄」と書いてしまいました。失礼しました。

 今日は、珍しく昨日の毎日新聞の夕刊からです。見出しは「水を得た表現者・羽生」でした。

 

 羽生選手が今季ショートプログラムで演じたのは、「序奏とロンド・カプリチオーソ」。早速、Wikipediaで調べてみました。ご存知でしたか?

★序奏とロンド・カプリチオーソ

《序奏とロンド・カプリチオーソ》イ短調 作品28は、カミーユ・サン=サーンスが作曲したヴァイオリンと管弦楽のための協奏的作品。ピアノ伴奏版でも演奏される。 

 名ヴァイオリニストのパブロ・デ・サラサーテのために書かれ、スペイン出身のサラサーテにちなみスペイン風の要素が取り入れられている。

 初演当時から広く支持され、現在でもサン=サーンスの最も人気のある作品の一つである。

 

★羽生選手の選定のエピソード

・ピアノ曲をすごく探していて、自分の中で羽生結弦っぽい表現、羽生結弦しかできない表現のあるSPが、どんなものがあるか、ずっと探していました。

 これだなと気持ちが躍るようなものがなかなか見つからずに、そのうちに、自分が昔からやりたいなって思っていた「序奏とロンド・カプリチオーソ」と言う曲が出てきた。

 ピアノのバージョンで滑ったら、より自分らしくなるかなって思って。

 

 昨秋のショパン国際ピアノコンクールで2位になった反田恭平さんが語る羽生選手の世界観を抜粋してみました。

・この作品は情熱的で、弾いている者にも、聴いている相手にも力を与える。

踊らないといけないというか、一種の闘牛士をほうふつさせる作品というイメージで、そういう効果を狙っているのかもしれません。

・羽生選手からすると、もっと情熱的に訴える作品を選ぶチャンスもあったと思います。

 だけど、ここであえて燃えるような曲を選んできたというのは「勝ちに行くぞ」と言う強い意志の表れと言う印象を受けます。

・踊り方、指先までのコントロールも素晴らしい。

 最初の部分は「ミ」「ラ」と5度落ちてくる音型に合わせて、手を流れるようにしています。曲に合った流れで、水のようです。

 羽生選手の序奏はしなやかな部分を見せています。

・クライマックスに持っていくところまでが非常にうまく描かれています。本当に映画を見ているようです。

 初動からきれいに入って、構成上ジャンプをしないといけないところにうまく持っていって、音楽の邪魔をしないようにしている。

 終盤のリズムに入ってから、爆発的に最後まで駆け抜けるという印象を持ちました。

・羽生選手の良いところは、曲を尊重しているところだと思います。

 クラッシック畑の人間からしてみれば、曲を短くするとか、編曲はご法度。唯一それをしても補えるのがフィギュアスケートなのかなと。

表現者のスケーターが音楽を尊重して踊っていると、嫌な気持ちにはなりません。