一昨日は、「言葉のおもしろさ」を取り上げましたが、そういえば昨年12月23日(木)朝日新聞朝刊に飯間浩明さんの「寄稿」があったのを思い出しました。
見出しは、「熱量持つ言葉 乏しかった年」でした。
昨年2021年は「流行語」と「日本語ニューカマー」が少なかったというのです。
①「流行語」
・21年は耳に馴染むような流行語が少なかった印象。
・オリンピック・パラリンピックの開かれた年には後々まで心に残る名言が出たが、今大会は、「ゴン攻め」や「エペジーン」などが話題になったが、説明がないと分からない人も多い。
・流行語は友人知人が会話の中で繰り返し使って広まるが、コロナで家の中で観戦していたせいもある。
・コロナに関連した流行語も前年に比べると少なかった。「黙食」、「人流」
・前年と違ってカタカナ語が減った。
②「日本語ニューカマー」
・少し前には「忖度」「映える」など、急激に広まった言葉や用法があった。
・誰もが認めるニューカマーの言葉が少ない年だった。
★「チルい」(「今年の新語」21年大賞)「気持ちがゆったりする感じだ」という意味の俗語。
「チルアウト」激しいダンスの後などにリラックスするための音楽。
略して「チルする」(リラックスする)。
「チル」は数年前からメディアに取り上げられていた。
しばらく前に「まったりする」(ゆったりする)ということばが広まったが、「チル」はそれに近い状態を表す。
「三省堂国語辞典」第8版にも「チル」の項目を立てた。
★「○○してもろて」。若い世代では「してもらって」ではなく、「してください」の意味。
「ちょっと待ってもろて」は「ちょっと待ってくれる?」ということ。
★「レベチ」。「レベルが違う」の意味で、ここ数年でかなり広まっている。
昔の俗語なら「ダンチ」(段違い)と言ったところ。
「21年は熱量を持ったことばが乏しかった。来年に期待」と飯間さんはおっしゃていました。私も言葉に敏感になりながら、今年に期待したいと思います。
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