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No弐-303 低学年「雨ニモマケズ」

  今週末には、コロナ感染者の数も最高値に達する予想があるそうですが、こんな時だからこそ「雨ニモマケズ」じゃないですか?どんなにピンチでも笑顔を忘れないでくださいね。

 今日も朝ウオーキングをしていると、授業のイメージが浮かんだので紹介します。

★「もし私が1年3組の担任だったら」のシミュレーション(T先生、C児童)

・低学年は前半だけを使います。(後半は中学年、全部は高学年)

Tこの人知ってる?(宮沢賢治の写真を見せる)

・1年生なら何人くらい知っているかしら?

Tこの人ね、宮沢賢治さんっていうんだ。みんなのまわりに「けんじ」さんっている?

C うちのじいちゃん「けんじ」、うちのばあちゃん「さわだけんじ」って人のファンなんだって。園長先生の名前「○○けんじ」だったよ。…

T童話や詩も書いた人で有名なんだ。今日は帰ってから家族のみんなに聞いてごらん。きっと高学年で国語の時間に「注文の多い料理店」とか「やまなし」というお話で習ったって言うと思うんだけど。

 

Tさて、この詩みんな知ってる?(雨ニモマケズのメモの写真を見せる)

C知らない。カタカナで書いてある。聞いたことある。この間お母さんに言われた。…

T(ワークシートを配る)最初の場面をみんなで読んでみようか。(2行を全員で音読する)

Tそんな気持ちのこもってない読み方したら雨にだって負けちゃう。もう1回。

Tいいねー。これが3組パワーだ。このパワーがあればコロナにだって負けない!

 

T賢治さんは、「雨、風、雪、夏の暑さにも負けないじょうぶな体をもちたい」って言ってるけど、みんなはどんなことに負けたくない?そしてどんなものを持っていたい?

Cケンカに負けない強力パワーを持ちたい。コロナに負けない強い体を持ちたい。・・・

 

T賢治さんは「欲は無く 決して怒らず いつも静かに笑っている」っていうけどみんなはどう?

Cうちのママなんていつも怒ってるよ。ぼくのじいちゃんはいつもニコニコしてる。…

T先生もいつも笑ってる人になりたいな。

Cムリ、ムリ。…

Tワークシートに書いてみようか。負けないものは1個でも2個でも何個でもいいよ。「(  )はなく」は、言葉が見つからなかったら書かなくてもいいからね。

( )にもまけず ( )にもまけず ( )にも( )にもまけぬ (   )をもち

( )はなく けっして(    ) いつも(       )

T書けた人から持ってきてごらん。

・スクリーンに映し出し、子どもたちに感想を交流させてみましょう。

 

T 次の場面をみんなで読んでみようか。(3行を全員で音読する)

Tさっきよりぐんと上手になったね。

T賢治さんは「一日に玄米四合と 味噌と少しの野菜を食べ」たいと言ってるけど、みんなは毎日食べてるものある?

Cうちは必ず納豆が出る。ヨーグルトを毎日食べさせられる。野菜がイヤなんだよね。…

Tじゃ、毎日食べたいもの、食べた方がいいものって何だろうね?

Cご飯が好き。おれラーメン。みそ汁がいいな。スープだよ。毎日ケーキがいいな。……

 

T「あらゆることを 自分を勘定に入れずに よく見聞きしわかり そして忘れず」ってわかる?「自分を勘定に入れない」っていうのは、簡単に言うと自分を数に入れないこと、自分ののことだけを考えないことかな。

「よく見て、聞いて、分かって」は、みんな毎日学校で頑張ってるもんね。でも忘れちゃうんだよね。先生なんかしょっちゅう忘れちゃう。

 

T賢治さんは、「野原の松の林の陰の 小さな萱ぶきの小屋」に住みたいそうだけど、どんなところの家か分かる?(写真を見せる)

Cやだー、こんなおんぼろ小屋。いなかで見たことあるよ。…

Tみんなならどんな家に住んでみたいの?

Cお城みたいな家。でっかいテレビがあって、ゲームができて。プールがある家がいいな。・・・

Tいいね。先生もそんな家に住んでみたい。いつかそんな家に住んだら先生を招待してよ。

Tワークシートに書いてみよう。賢治さんと同じだったら、その言葉を書いてもいいよ。

一日に(   )と(    )と(      )を食べ

あらゆることに(                )

(         )の(          )にいる

・ここでもスクリーンに映し出し、子どもたちに感想を交流させてみましょう。

 

清書の時間

T今日は清書といってみんなの詩を作品にするよ。 (和紙を配る。筆ペンも可)

Tまず題をつけようか?賢治さんは「雨ニモマケズ」だったけど、みんなはどんな題にしようか?

T書ける人は、今日は漢字とカタカナで書いてもいいよ。一番上手な字で書くんだぞ。

・書かせ放しが一番ダメ。教室、廊下にはりだしてあげましょう。みんなで読み合って交流させましょう。花マルではなく、しっかり言葉かけで評価してあげましょう。

 楽しかった体験、認められた経験が「書く意欲」を引き出します。それが「文具道場」の極意です。