昨日の話はいかがでしたか?何度読んでも目頭が熱くなります。実は、朝日新聞「震災を知るということ」は上・中・下の3部作になっていました。共通するのは、兵庫県立舞子高校環境防災科の卒業生の話でした。今日は「中」を紹介します。
★「生き残ったこと肯定できるよう」(1月14日)
・久保力也さん(27)は、神戸で生まれ育ったため「最後の世代として語り継げ」と言われ度にうんざりしていたが、国際交流ができると思い、同校に進学。
・高校1年の時に早速転機が訪れた。2011年の東日本大震災だ。
・学校の計らいで震災地に度々、ボランティアに入った。
・大学生になっても東北に通い続けた。
・不思議に思ったことがある。こちらがあえて震災のことを聞かないようにしていても、自ら語り出す人がよくいた。語る場がないなら作ってみようか。
・東北と関西の若者の交流会を開いてみた。サッカーや料理を通して打ち解けたところで、被災体験を語ってもらう。毎月開催した。
・「体育館に押し寄せた津波は洗濯機のように人をのみ込んでいきました。でも何人かは、手を引っこ抜くようにして助けることができたんです。」(被災した女子生徒)
・震災後、岩手県の沿岸で行方不明の親戚を探して歩く。がれきの中に手や足を見つけるたびに、引き出して遺体を確認した。(被災した男子学生)
・経験していない自分には想像できないほど深い傷。他にも様々なかたちで傷つき、苦しんでいる人がいた。「生き延びた人たちは本当の意味で助かったと言えるのだろうか」
・命を守ることだけが防災のゴールじゃない。
・大学卒業後の防災研修の講師を始め、3年後に釜石市の鵜住居地区に移り住んだ。
・この地は、震災で死者・行方不明者が600人近くに上り、交流会などを一緒に企画した菊池のどかさん(26)がいた。震災当時、中学生で、津波で校舎は全壊したが、地区の小中学生はほとんどが助かるが、その1人。
・菊池さんは体験を伝える語り部として活動している。
・「亡くなった人が夢に出て来る」と喫茶店で6時間、泣きながら話したことがあった。
・2人は昨春会社を立ち上げた。社名は「8kurasu」。主な事業は企業や学校向けの防災研修。地域の暮らしをよくする8つの事業に取り組む。(防災・復興事業。一次産業、サービス業、福祉、人材育成、生産加工、金融・保険の相談、非営利)
「生き残った人が、そのことを肯定できるよう、手助けしたいんです」
素敵な若者たちですね。ぜひ成功してほしいと願っています。
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