1月8日(土)の読売新聞朝刊からです。国家公務員の文書作成の手引となる「公文書作成の考え方」を文化庁の文化審議会が7日に文科相に建議(提案)したという記事でした。
これまでの基準の「公文書作成の要領」は1952年に通知が出されましたが、現在は要領と異なる使い方をしている場面も多くなったので、見直されました。
公文書作成の基準が変わるのは70年ぶりなんだそうです。早速、この建議を読んでみました。
① 横書きの読点の付け方 「,」(コンマ)→テン「、」(テン)を用いることが原則。
ただし、横書きでは「,」(コンマ)を用いてもよい。一つの文書内でどちらかに統一する。
② 「?」(疑問符)「!」(感嘆符) 言及がなく、原則使わない→必要に応じて使用可。
一般の人が見る広報文や発言の記録では、相手に伝わりやすくなる場合があるため。
③送り仮名を省く名詞 「手続」→一般向けの文書では「手続き」と送り仮名をつけることができる。 「届出」→「届け出」
④カタカナにひらがなで振り仮名を付ける場合 長音符号を使えるようにする。
ぼおる(ぼうる)→ぼーる、さあびす→さーびす
④「等」「など」は読み手に内容が伝わりにくいため慎重に使う。
具体的に挙げるべき内容を想定しておき、「等」「など」の前には、代表的、典型的なものを挙げる。
他にこんなものを確認できました。
★算用数字を使う横書きでは「3か所」「7か月」、漢数字を用いる場合は「三箇所」「七箇月」と書く。
★括弧は、()(丸括弧)と「」(かぎ括弧)を用いることを基本とする。()「」の中に、更に()「」を用いる場合にもそのまま重ねて用いる。
(平成26(2014)年)、「「異字同訓」の漢字の使い分け例」
★「から」と「より」を使い分ける。
会議の開始時間は午前10時より午後1時からが望ましい。
★表現の重複に留意する。
諸先生方→諸先生、先生方 各都道府県ごとに→各都道府県で、都道府県ごとに
第1日目→第1日、1日目 約20名くらい→約20名、20名くらい
★回りくどい言い方はしない
利用することができる→利用できる 調査を実施した→調査した
★「漢字1字+する」型の動詞は多用しない。
模する→似せる 擬する→なぞらえる 賭する→賭ける 滅する→滅ぼす
★重厚さや正確さを高めるには、述部に漢語を用いる。
決める→決定(する) 消える→消失(する)
★わかりやすさ親しみやすさを高めるには、述部に訓読みの動詞を用いる。
作業が進捗する→作業がはかどる、順調に進む、予定通りに運ぶ
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