3時になりました。学期末でお忙しいことでしょう。コーヒーブレイクです。
No260(2019年3月13日)、No664(2020年4月20日)で「キラキラネーム」を話題にしました。
山梨県に住む高校3年生の男子が、甲府家裁に改名を申し立て、許可されたニュースでした。親につけられた名前は「王子様」から改名し「肇」としました。
こんな名前を紹介しました。
•碧空(みらん)是留舵(ぜるだ)陽空(はるく)心人(はーと)輝星(べが)翔馬(ぺがさす)黄熊(ぷう)光宙(ぴかちゅう)厳惰夢(がんだむ)龍飛伊(るふぃ)騎士(ないと)瑛磨(えーす)楽気(らっきー)誕生(ばーす)主人公(ひーろー)得美寿(えるびす)土恵大(じぇだい)琥南(こなん)弥有二(みゅーつー)皇帝(しいざあ)男(あだむ)
•今鹿(なうしか)南椎(なんしー)乃絵瑠(のえる)紗音瑠(しゃねる)姫凛(ぷりん)巴愛灯(はあと)初珠(うぃっしゅ)葉新(はにー)七音(どれみ)寿絵莉(じゅえり)天使(えんじぇる)月姫(らめ)闘女(きゅあ)碧(あくあまりん)
まだ私はこの名前の子に出会ったことはありませんが、皆さんの学校にいますか?
さて、今日は再び12月9日(木)朝日新聞朝刊「耕論」の読みにくい名前は」に注目してみました。
★伊東ひとみさん(文筆家)の話
・日本人は中国から導入した漢字を、元来の音読みだけでなく、漢字の意味に合わせて固有の「やまとことば」をあてて、訓読みにしました。
・人の名前にだけ慣習的に使われてきた「名乗り」と呼ばれる読み方があります。「生」の場合「あり、い、お、たか、なる…」などがそれにあたります。
・現在、名づけに使える漢字は戸籍法で常用漢字2136字と人名漢字863字の計2999字です。
・どう読むかの制限はありません。戸籍の氏名欄に記載するのは漢字のみで、読み方は書かなくてよいからです。
・難読名は戦前から多くあります。作家の森鴎外の5人の子「於菟(おと)、茉莉(まり)、杏奴(あんぬ)、不律(ふりつ)、類(るい)」は有名です。
・当時、こうした難読名をつけられたのは。漢籍の素養を持つインテリ階層に限られていました。
・漢字を語るのに漢籍の知識が必要とするような言語規範は、戦前・戦中派→団塊→団塊ジュニアと世代が移るごとに薄れてきました。
・前の2世代との間に大きな断層ができた団塊世代ジュニアは漢字を「感字」でとらえる新しい感覚を持っています。
・私は日本人が長年かけて作り上げてきた漢字の奥深い世界に目を向けず、「感字」化が進んでしまうことは残念に思います。
明日に続く
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