昨日の11月のがるべるは、11人(Zoomは5人)の方が参加してくださいました。最初の近況報告と現場の情報交換では、こんな情報が寄せられました。
◎学校現場では、
・来週学習発表会 各学年各教室で発表
・調理実習再開 教室人数縮小、弁当箱に入れて教室で黙食
今月の専門がるべるは、N先生に講師を依頼しました。「特別活動研究潜入ルポ」(2019年11月)、「特活やっていますか?」(2021年1月)でお世話になりました。
今回は、特別支援学級にスポットを当て、最後は、Zoomを使って皆さんとこれからの特別支援学級について語り合おうという新企画でした。
★テーマ「特別支援学級っておもしろい」
第1部 データから見る特別支援学級の実態と課題
Q1.平成21年度の小学校の特別支援学級の児童数は約9万3千人。令和2年度は何人? ①10万人 ②15万人 ③21万人
A1.③21万人
・都道府県別特別支援学級の在籍者数 ①大阪(約27000人)②神奈川(約13000人)③北海道(約11000人)
Q2.小学校の特別支援学級は、障害種別に①知的障害 ②肢体不自由 ③病弱・身体虚弱 ④弱視 ⑤難聴 ⑥言語障害 ⑦自閉症・情緒障害。最も在籍人数の多いのは?
A2. ⑦自閉症・情緒障害(約110000人)、①知的障害は約96000人
特別支援学級に通う児童の増加、自治体による差、知的と情緒の線引きの難しさ、教員の確保、専門性の維持など多くの課題は現場の教員は知っていても、国民全体ではあまり知られていないのではないでしょうか?現場の声が十分に届いていないと感じます。
第2部 特別支援学級での私の実践
◎バーコードを使った買い物・金銭学習
教室の店を作り、店員と客の役割を作って学習。その際、店員はパソコンとバーコードリーダー使い、商品のバーコードを読み取り、表示されたお金を伝えたり、お金を受け取る。
◎調理実習 よもぎだんご、ポップコーン、ぎょうざ、夏野菜スパゲッティ
授業参観(1限~4限)でのぎょうざ作りでは、皮作りでは粉をつけなかったので塊になり、大変だったそうですが、最後は保護者に振る舞えたようです。
◎本の紹介
「子どものための精神医学」滝川一廣(医学書院) N先生が一番付箋を貼った本で、今の教員に必携の書、教員として支えになる本として推薦されました。知識を整理するのに役立ったそうです。
「アスペルガー医師とナチス 発達障害の一つの起源」エディス・シェーファー石(光文社) タイトルが強烈ですが、発達障害に関心のある人は読んでみるといいですね。
第3部 Zoomで語ろう!「これからの特別支援学級」では5人参加してくださいました。
6時10分終了予定が6時40まで延長して話し合いました。
N先生は私のメールにこんな言葉をくださいました。
特別支援について、自分の中のもどかしさを言葉にすることでより特別支援への問題意識が明確になりました。
そして、改めて教育とはどうあるべきという問いを特別支援を切り口にしてもつことができました。
学校の中で特別支援学級の位置付けが真ん中にきてほしいなと思っています。
そうすれば、育ちの場としての学校がもっと機能していき、子どもも大人もより幸せになると思います。
需要が増えている特別支援学級については、今のやり方ではいずれうまく機能しなくなるはずです。もっと積極的な連携、当たり前の連携が必要になると思っています。
通常学級の中で新たな組織・体制を作り、モデル校の実践などが各地で紹介され、広まっていくことを願っています。
これからもがるべるでも積極的に取り上げていく必要を感じました。
どうぞこれからも皆さんの声をお寄せください。
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