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No弐-236 消費者物価指数に注目  

11月14日(日)の「ニュースの門」は「消費者物価の品目 世相を表す」でした。

・政府が発表する「消費者物価指数」はモノやサービスの値動きをつかむ経済統計で、約58品目の値段を調べる。

・今年7月分の調査で、一部の品目の入れ替えが行われた。

・消費者物価は、景気が良くなると上がり、悪くなると下がる傾向がある。

・「経済の体温計」とも呼ばれ、その上昇・下降率も世相を表す。

 

・第1次石油ショック後の1974年度は、生鮮食品を除く総合で前年度比20.9%も上昇し、「狂乱物価」と称された。

・金融危機が発生して日本経済が低迷した1998年度には0.2%下落し、デフレ時代に入った。

・リーマンショックの影響が表れた2009年度には1.6%の下落で最大の落ち込みとなった。

 

★消費者物価指数の主な追加・廃止品目

1970年 【追加】乗用車、航空運賃、カラーテレビ【廃止】学生帽、ジャンパー

1975年 【追加】ステレオ、カセットテープ【廃止】鯨肉、足踏み式ミシン

1980年 【追加】電子レンジ、牛肉(輸入品)、ポテトチップ【廃止】白黒テレビ、電報

1985年 【追加】ビデオテープレコーダー、運送料(宅配便)【廃止】練炭、甘納豆

1990年 【追加】ワープロ、ビデオカメラ、CD、ハンバーガー【廃止】レコード、万年筆

1995年 【追加】外国産米、チーズ(輸入品)、車(輸入車)【廃止】ギター、コンビーフ

2000年 【追加】温水手洗い便座、ミネラルウオーター、牛丼【廃止】テープレコーダー、カセットテープ

2005年 【追加】薄型テレビ、DVDテレビ、カーナビ【廃止】ビデオテープレコーダー、ビデオテープ

2010年 【追加】電子辞書、ETC車載器、紙おむつ(大人用)【廃止】アルバム、草履

2015年 【追加】空気清浄機、補聴器【廃止】お子様ランチ、ETC車載器 

 廃止されたものが懐かしくなりました。今学生帽なんてかぶりませんものね。   鯨肉なんて今じゃ高級品ですよね。

 電報したこと、もらったことありますか?大学の合格通知?

 ギターを持って歩く若者も見かけなくなりました。コンビーフ、急に食べたくなりました。

 カセットテープ、ビデオテープは処分に困っています。アルバムもパソコンに保存できてしまうのでいらなくなりました。

 お子様ランチは知りませんでした。ETCは標準されているということでしょうか? 

 それでは、2020年に追加されたもの、廃止されたものは何だと思いますか?

 

2020年 【追加】軽度失禁用品、葬儀料、ドライブレコーダー、ノンアルコールビール

【廃止】電子辞書、薄型オーディオプレーヤー、ビデオカメラ、固定電話機、出産入院料

 

・電子辞書は、学生中心に需要があるが、近年はスマホで何でも調べられるため、2000年代をピークに毎年減少。国内出荷台数は、214万台(2010)→75万台(2020)3分の1に減少。

・スマホの普及で、「iPod」などの携帯型オーディオプレーヤーも廃止。今は多くの人がスマホで音楽を聴く。

・ビデオカメラも廃止。子どもの運動会もスマホで撮影か。

・出産入院料の廃止。少子高齢化を如実に表す結果。

・今回新たに加わったのは「軽度失禁用品」。スーパーでは尿漏れパンツの売り場が広くなった。

 

・消費者物価指数で大きくウエートが増したのが「マスク」15年基準から5倍増。

・巣ごもり需要で「ゲームソフト」や「ノート型パソコン」も増。

・「一般外食」や「宿泊料」といった外出を伴うもののウエートは減少。