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No弐-211  2021年10月のLINE&Zoomがるべる 

  昨日の10月のがるべるは、21人(Zoomは5人)の方が参加してくださいました。  

 最初の近況報告と現場の情報交換では、こんな情報が寄せられました。

◎学校現場では、

・修学旅行・宿泊行事実施、11月日光林間学校、岩井移動教室、来週西湖移動教室。

・運動会11月実施予定(3部入れ替え制)、保護者の誘導の仕事、表現のみ午前実施。

・中学体育祭午前実施、保護者1名参観。

・2月音楽会実施予定、文化祭的行事規模縮小実施予定、校外学習実施、区展中止。

・土曜授業の公開開始、少人数での清掃開始。

・子ども同士、先生同士のつながりの希薄化。 

◎他の業界では、

・旅行 個人旅行の活発化、団体旅行の再開、人材確保が最重要課題。

・保険 対面相談再開、コロナ罹患による保険金給付、自宅療養給付審査対応。

 

 今月の専門がるべるは、児童発達支援会社にご勤務のKさんに講師を依頼しました。

 Kさんの会社は、児童発達支援サービス(未就学児)、放課後デイサービス(小学生~高校生)、保育所等訪問支援サービス(園、小学校)の3つのサービスを行っています。

 Kさんが働く児童発達支援は、1時間の指導(45分子どもの指導と15分の保護者とのふり返り)、相談支援、個別計画の作成を行っているとのことです。

 個人のスキルアップと環境を整えることの両輪が必要だと話されていました。その通りです。環境は意外に見落とされがちですが、オリンピックでも選手育成にはこの両輪は不可欠でしたよね。

 

◎「負け受容」が難しい子の発散方法

・事前にマットやトランポリンを用意し、「噛んだり、壁を壊したりするのは×、マットやトランポリンを使うは○」と約束しておく。

・ゴムをぎゅっと握る、お茶やお水を飲む、本を読む、殴り書きをする、狭いところに挟まる、静かな部屋で休憩…。

・その子へのアプローチは様々。

・徐々に言われたことを取り組んでいく。

・提案した発散方法を取り組み、徐々にその子にあった最良の方法を見つけていく。

 

◎「4つの行動の機能」と手立て

①モノ、活動の欲求

 早く休み時間にして欲しくってプリントをぐちゃぐちゃにした。

 手だて「『プリント1枚終わったら休み時間だよ』等と見通しを伝えてみる」

 口頭指示では難しい子には、タイマーや時計の数字にしるしをする。

②注目欲求

 プリントをぐちゃぐちゃにしたら、先生が注意しにでも寄ってきてくれた。まわりの友達が見てくれた。

 手だて「ぐちゃぐちゃにしても何も声をかけられない、ぐちゃぐちゃにせず一瞬でも取り組んだ瞬間に褒めるように声をかける」

③感覚欲求

 プリントをぐちゃぐちゃにした感覚がたまらなかったことを覚えていた。

 手だて「握っていて気持ちのいいものを事前に渡しておく」

④回避 

 書くのが苦手で、プリントをやりたくなくて、ぐちゃぐちゃにした。

 手だて「なぞり線を書いてあげる」

 

 現場では特別支援の需要が増え、訪問サービスの必要性を痛感していたところ、皆さんからもこんなご意見をいただきました。

・サービスの実態を正しく理解して、積極的に活用してもらいたい。(Y先生)

・担任だけでなく保護者も含め、複数の人がその子の情報を共有し協力することが大切。担任の業務が多すぎて、個に応じたきめ細やかな支援をやりたくても時間が足りない、手が足りないというのが現実。民間の専門的サービスをもっと活用すべき。(NAさん) 

・専門性を持った第三者の方に見に来てもらって、意見をいただくことができたらもっと早く支援してあげられる場面があったかもしれないし、保護者と話しやすかった。今後も学校と連携して子どもたちを支援できる機会が増えたらいい。(NHさん)

・このような機関に助けて頂ければ、児童、家族、担任も救われる。もっと学校と連携、連絡を取り合い、協力していける態勢が整えれば有難い。世間にもっと認知されていくべき。(S先生)

 

 きっとがるべるの皆さんならほとんどの方が共感されたと想像します。子どもはみんなで育てていくんです。たくさんの人がかかわっていかないと、不登校やいじめ、自殺も減らないと思うのです。

 こんな小さな研修会ですが、これからもどんな小さなことでも情報交換しながら、助け合える場になれば幸いです。