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No弐-205 ハンカチ王子佑終の美

  今日は、朝、日本ハムの斎藤佑樹投手の引退の様子がニュースで流れたので、予定を変更して注目してみました。

 斎藤投手は、2006年の夏の甲子園で早実のエースとして駒大苫小牧と決勝で延長15回引き分け再試合の末に優勝しました。青いハンドタイトルで汗を拭く姿から「ハンカチ王子」と呼ばれ、社会現象にもなりました。この試合は最後までテレビで応援したのを今でも覚えています。それ以来、斎藤投手のファンでした。

 

 10月2日(土)のスポニチの1面の見出しは「ハンカチ王子限界 佑引退」でした。前日1日に今季限りで現役引退することを表明しました。ふり返ってみますと

・直接プロ入りせず早大で活躍した後、2010年ドラフト1位で日本ハムに入団。

・1年目に6勝、2年目の12年は開幕投手も務めたが、プロ2年目のオフに右肩関節唇を損傷。何かをつかみかけるたびに故障で妨げられた。

・引退を決意するまでのこの1年は、昨季中に痛めた右ひじとの闘いだった。

・昨年は「内側側副じん帯断裂」が判明。本来は手術が必要だったが、PRP(自己多血小板血しょう注入)療法を選択。「僕には手術してリハビリに1年かける時間はない」

・今春キャンプでは1日200球を投げ込むなど、じん帯に負担をかけながら治す画期的なプログラムに取り組んだ。

・右肘の回復は順調だった一方、出力を上げていく中でフォームを崩し、右肩などが悪化。

・「細かいことを挙げればきりがない。どこがということではなく、肩も肘も股関節も腰も全部ですね。今どこか1個治るからと言われても(現役続行は)難しいと思います」。最後は満身創痍だった。

・引退の最大の理由について問われ「一番は体のケガですかね」と言った。再起に賭けた今季、1軍のマウンドへ戻れなかったことで決断した。

 

 今日のスポニチの1面の見出しは「佑終」でした。

・プロの11年は「基本的にずっと苦しかった」と明かした。通算成績は15勝26敗。

・試合後のスピーチでは「皆さまのご期待に沿うような成績を残すことができず、本当にすみませんでした」と頭を下げた。

・「どんなに格好悪くても、前だけを見てきたつもりです。ほとんど思い通りにはいきませんでしたが、やり続けたことに後悔はありません」

・「斎藤は〝持っている〞と言われたこともありました。でも、本当に持っていたら、良い成績を残せたでしょうし、こんなケガもしなかったはずです。

 ファンの皆さんも含めて僕が持っているのは最高の仲間です。皆さんと過ごした時間は僕の一生の宝物です」

 なんて爽やかな名スピーチなんでしょう。この11年の苦労はきっといい指導者になって報われると信じます。