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No弐-199 HSP

 今日の読売新聞朝刊「くらし 家庭」の「関心アリ!」の「もしかして私も『繊細さん』?」という見出しが目に留まりました。

 「HSB(ハイリー・センシティブ・パーソン)」という言葉をご存知ですか?

 視覚や聴覚などが極端に敏感だったりした人の気持ちを察しすぎたりして、ストレスを感じやすい性質の人を指し、「繊細さん」などとも呼ばれているんだそうです。

 

★HSPとは?

・アメリカの心理学者が1968年に提唱した概念。

・4つの特徴がある。

①外部の刺激に敏感で、影響を受けやすい

②他人が気付かないささいなことも気づく

③感情が豊かで、特に共感力が高い

④物事を丁寧に深く考える

・臨床心理士などによってチェックリストを基に判断され、カウンセリングを通してストレスにならない対処法や物事の捉え方を身につけることもできる。

 

・日本では特性を紹介する書籍の発売などをきっかけに、3年ほど前から知られるように。

・お笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」の田村淳さん昨年、HSPだと公表したほか、テーマにした映画も公開され、話題となっている。

 

・なぜ注目が集まるのか?

★渡部卓教授(帝京平成大・社会学、心理学)の話

・実際にカウンセリングに行かなくとも、HSPという概念を知るだけで、自分の特性に向き合いやすくなるのだろう。

・「そのままの自分を受け入れよう」と言う価値観が社会全体で共有され始めたことが影響している。

・流行の「自己肯定感」にもつながる動き。

 

・かつては、自分の弱さを克服しようとする姿勢が良しとされたが、今は弱さも含めて自分の良さだと認めようとするムードに変化している。

 

◎子どもへの理解にもつながる場合もある。

・2人の子どもが幼い頃「服のタグが気になる」など細かいことで何時間も泣きやまず、「自分の子育てのせいと悩んだ。

 高校で不登校になった時も理由が分からなかったが、概念を知ってから「繊細な子なのだ」と納得できた。(皆川公美子さん・キャリアコンサルタント)

・千葉県教育員会は昨年から、小中高校の生徒指導担当教員を集めた研修で、光や音に敏感と言った特徴を紹介している。

 

・他の障がいと特徴が似ている場合があり、HSPだと思っても、実際は発達障害のこともあるし、HSPから不安障害などに恐れもある。

「困っている時は自分で安易に判断せず、一度心療内科やカウンセリングに行くことも考えてほしい」(広瀬悠貴さん・臨床心理士)

 

★「『繊細さん』の本」の著者・武田友紀さんの話

・繊細さによる困りごとは少しの工夫で軽減することもある。

・大切なのは、受け取る情報量を調整すること。

・人の話が気になるなどの聴覚が鋭い人は、電車の中など人混みでは耳栓を使ったり、イヤホンで心地よい音楽を流したりする。

・周囲の人の細かな様子が気になるなど視覚が鋭い人は、メガネやコンタクトレンズの度数を落としたり、だて眼鏡を使ったりする。

・人と長時間いると疲れたり、一緒にいる人の感情に強く影響されたりする場合は、「テレビ画面の向こう側にいる人が話している」とイメージする。半歩下がって物理的距離を取るのもよい。

 

★「HSP」の特徴の具体例

・相手がどういう気分なのか気になって仕方がない

・体に障られるのが苦手

・ちょっとしたことにも、すごくびっくりする

・明るい光や交通音、時計の針の音が気になって眠れないことが多い

・想像力が豊かで、空想にふけることが多いと思う

・美術や音楽が好きで、人より感動する

・短い時間に多くのことを同時にするのが苦手

・生活に変化があると混乱し、落ち着くまで時間がかかる

・子どもの頃に、親や教師から「内気」「神経質」と言われていた

 

 自分や周囲にも思い当たる点はないですか?「5人に1人がHSP」という説もあるそうです。

「『自分とは関係がない性質だ』と感じても、繊細さんの感覚を知っておくことは、他者への理解につながるのではないだろうか」と言う記者のまとめに共感しました。