今日も、昨日に引き続き、今年の「国語に関する世論調査」の結果を紹介します。
★「ら抜き言葉」
・「来れる」「見れる」を使う人の割合が5割を超えている。
◎れる・られる
(1)今年は初日の出が見られた(46.2%) 見れた(52.5%)
・「見れた」を使う人の割合が、調査では初めて5割を超えた。
・10年度の調査では「見られた」(47.6%)「見た」(47.2%)を上回っていたが、15年度の調査から逆転されていた。
(2)朝5時に来られますか(46.4%) 来れますか(52.2%)
(3)早く出られる?(50.5%) 出れる?(48.1%)
(4)こんなにたくさんは食べられない(65.2%) 食べれない(33.4%)
(5)彼が来るなんて「考えられ」ない(93.8%) 考えれない(4.9%)
・「食べれない」、「来れますか」、「考えれない」、「見れた」、「出れる」は、共通語においては改まった場で用いるのは適当ではないとされてきており、新聞などでもほとんど用いられていない。
◎せる・させる
(6)絵を見せてください(69.9%) 見させてください(28.8%)
(7)私が読ませていただきます(79.7%) 読まさせていただきます(19.0%)
(8)担当の者を伺わせます(81.4%) 伺わさせます(17.3%)
(9)明日は休ませていただきます(85.4%) 休まさせていただきます(13.3%)
(10)今日はこれで帰らせてください(87.3%) 帰らさせてください(11.5%)
・「休まさせていただきます」、「帰らさせてください」、「伺わせます」、「読まさせていただきます」は、共通語においては適当ではないとされてきており、新聞などでもほとんど用いられていない。
・「見せてください・見させてください」はどちらも文法的には問題のない表現である。
◎やる・あげる
(11)うちの子におもちゃを買ってやりたい(34.5%) あげたい(64.2%)
(12)植木に水をやる(63.5%) あげる(35.1%)
(13)相手チームにはもう1点もやれない(76.6%) あげられない(22.2%)
・「植木に水をやる・あげる」の「あげる」は、旧来の規範からすれば誤用とされるものであるが、この語の謙譲語から美化語に向かう意味的な変化は既に進行し、定着しつつあると言ってよい。他の2つについても同様に考えられる。
つい、見れる、出れる、来れる、食べれる、寝れる、起きれると言ってしまいますもんね。
「ら抜き言葉」の判別のコツは、①否定形にした時、「〜ない」の前が「ら」になるならば、「ら」を抜いて間違いでない。
例えば、「座る」の否定形は「座らない」なので、「ない」の直前が「ら」だから、「座れる」でOK。
「寝る」の否定形は「寝ない」で、「ない」の直前に「ら」がないから、「寝られる」とするのが適切なんだそうです。
もうひとつ、②「〜しよう」の形に変えたとき、語尾が「よう」になるなら、「ら」は必要。「ろう」になるなら、「ら」は不要。
例えば、「開ける」は「開けよう」となるから、「ら」が必要で、「開けられる」がいい。
「座る」は「座ろう」となるから、「ら」は不要で、「座れる」でOKなんだそうです。
明日に続く
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