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No弐-158  メダリストから学ぶ19

 9月1日です。多くの学校は今日から2学期が始まるのでしょうか?コロナの感染拡大で不安な新学期のスタートだと思いますが、どうぞお体に気をつけてお過ごしください。

 今日もパラリンピックの情報をお届けします。

 自転車女子個人ロードタイムトライアルで50歳の杉浦佳子選手が25分55秒76で金メダルに輝きました。50歳の金は五輪・パラの夏冬を通じて最年長記録になりました。

・従来の記録は、パラが1966年アトランタ大会柔道男子の牛窪多喜男選手の46歳。

 五輪は1984年ロサンゼルス大会射撃男子ラピッドファイアピストルの蒲池猛雄選手の48歳。 

 

★杉浦佳子選手のエピソード

・薬剤師をしながら、趣味でトライアスロンに熱中していた2016年に転倒し、頭蓋骨の紛糾骨折、くも膜下出血などで、一時は生死をさまよう。

・高次脳機能障害が残った。事故の一部始終は全くと言っていいほど覚えていない。同じ人に何回も「初めまして」とあいさつすることもある。

・うまく記憶を引き出せず、右半身の一部はまひが残り、普段は歩くのに杖は欠かせないが、半年後に競技を始め、2017年世界選手権優勝。

 

・昨年はコロナ禍で精神的にもボロボロになった。自転車から離れた時期もあった。体調面の懸念から引退も考えた。

・右脚にまひがあるため、左脚にかかる負担も大きい。

・大会の3カ月前、左足の股関節が悲鳴を上げた。動かすだけで激痛を伴い、一時は歩行も困難なほどだった。

・病院に通い、痛み止めの注射を打ち、走り込みで心肺機能を強化。

・トラックの3000m個人追い抜きでは、4人による決勝に進めなった。

 

・2つの準備が生きた。一つは体調管理。年齢を考慮し、週に1~2日は自転車に乗らないと決めた。パラの得意種目は最高の状態で迎えていた。

・もう一つはレースの予習。会場を前夜に地図を広げてライン取り力の入れ具合などコーチの細かい指示を改めて書き込み、イメージトレーニングを繰り返した。

 スタート直前、再びメモだらけの地図に目を通して勝負のポイントを確認していた。

・「最高の出来だった。静岡で生まれて、静岡で死にかけて、静岡で生き返って、今日。運命みたいなものを感じちゃいます」。

 

 3日に本命のロードレースが控えているそうです。2冠を応援したいです。