昨日の8月のがるべるは、前回同様LINEとZoomのコラボ企画でした。お忙しい中、16人(Zoomは4人)の方が参加してくださいました。
最初の近況報告と現場の情報交換では、こんな情報が寄せられました。
・夏季水泳指導中止、ありの学校も ・部活動中止、ありの中学校も
・学習教室3日間 ・オンライン研修の増加
・2学期始業式 9月1日 ・2学期水泳指導中止
今月の専門がるべるは、「蘭学事始」のブログでお世話になっているN先生に依頼しました。N先生には2018年12月に「投の運動遊びの研究授業実践」を、今年の2月には「蘭学事始特別篇~今日だけ私がオランダ観光大使~」で講演していただきました。
今回は「日本の水際対策体験談」と「オランダの教育」の2本立てでLINEでお話しいただきました。
1.「日本の水際対策は本当にザルなのか?」
昨年3月20日頃は成田空港は素通りでしたが、その数日後から到着後に検査、2週間隔離が始まったそうです。
★日本の対策
①出国前72時間以内のPCR検査の陰性証明
日本政府指定検査場、専用フォーマット、鼻からの検体。
②日本の空港到着時にPCR検査(唾液)
③誓約書提出、位置情報アプリ等登録 2~3で2時間半待機。
④ホテルで隔離(入国前の滞在国によって3日~10日間)着陸から6時間後。
⑤自宅等で自己隔離(入国後14日間) 公共交通手段使用禁止。
お話を聞いていると、日本の水際対策はかなり厳重だと感じました。良くも悪くも島国の伝統でしょうね。抜け道はいくらでもありそうですが、これでザルと言われたら気の毒です。
2.オランダの教育
①オランダの小学校の概要
4歳から12歳までの8年間。(義務教育は5歳から)入学式なし、自分の誕生日に入学。1クラス約25人。授業時間は8:15~15:00。休み時間は午前15分、昼食後20分。クラブ活動等なし。教科書、ノート、筆記用具はすべて学校準備。子どもの持ち物は、飲み物、果物(午前の休み時間に食べる)、昼食のみ。学力によって留年、飛び級あり。パートタイムの教師が多い。
②教育システム
・中高大学とも入学試験はない。昨日者が定員を超えると抽選。
・小学校8年(4~12歳)卒業前に、先生が子供の成績、学ぶ姿勢から中高4・5・6年のどのコースに進むべきかを三者面談で決定。
・中高一貫校は途中編入も可(逆も可)。留年あり。
・その後は中等職業校、応用大学、研究大学への道。
③多種多様な教育方法
・発達重視教育(子供が主体となって学びたいことを学ぶ)・イエナプラン(サークル対話などを通して社会性の育成を重んじる)・モンテッソーリ教育(子供が主体となり、子供が教材や遊びを選んで学ぶ)・ダルトン教育(子供は決められた課題を、自分で計画して進める教育)・多重知性論教育・バイリンガル教育・芸術重視教育・シュタイナー教育・スティーブジョブス教育・自然科学技術教育・キリスト教系
④コーチングの指導 ティーチングとの違い。
⑤考える力の育成
計算方法は子どもの自由な発想に任せる。かけ算九九や筆算などの暗記に頼らない。
⑥自分で考え、行動する力の育成 学ぶことを学ぶ環境づくり
・教室に信号機 赤(静かにする)黄色(ささやき声で話していい)緑(普通の声で話して
いい)
・一斉授業はほどんどなし。小グループ授業。
・サイコロの使用 赤(話しかけないで)緑(やるべきことは終わったので話しかけてもいい)?(質問があります)
⑦授業の流れ
・3グループ 「太陽」進んでいる、「月」標準、「星」サポート必要
・初めの5分(赤) 3グループを対象に先生が課題を説明。
・その後の10分(赤) 「太陽」は自分で課題に取り組む。「月」と「星」は先生と一緒に課題を進める。
・その後の10分(黄) 「月」も自分で課題を進める。「星」は先生と一緒に授業。
・次の20分間(緑) どのグループも自分で課題を進める。 その間先生は巡回。
・最後の5分間 全員で省察。(個人・学級全体)振り返りの選択。
⑧「学ぶことを」学ぶ
学びのプロセス(課題・方法・ふり返り)、一週間の予定表と実行。
⑨主体的に学びを続ける環境
終わった後の課題選択、学びの挑戦を継続させる工夫。
⑩その他
・オランダには学習指導要領はない。「6割文化」というのがある。なんでも6割達成すれば満足、褒められる。学校では、成績の6割を取れば、進級・進学ができる。
・金森敏郎先生(オランダ教育界で尊敬されている日本の先生)
N先生から貴重なオランダ教育を学ぶことができました。2学期の実践のヒントになったのではないでしょうか?
がるべるだからできる学びだと自負しています。
N先生をはじめ、皆さんありがとうございました。
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