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No弐-110  マナーの変化

 昨日の朝日新聞朝刊「オピニオン&フォーラム・論の芽」の「コロナでマナーは変わる?」に注目しました。

・今年1月、求人サイトを運営する「ビスケッツ」が男女500人を対象にネットアンケートを実施。「不要だと思うビジネスマナー」に約7割は「ある」と回答。

 

1位 名刺交換の所作(84人)

 「目下の人から渡す」「目上の人の名刺が上にくるように交換」「もらったあとに、名刺入れの上に載せる」「右手で名刺を出し、左手で受け取る」など細かなルールがある。

 

2位 上座・下座の席次ルール(56人)

 会議室や宴会だけではなく、オンライン会議、車やエレベーターまである。

 出入り口から一番遠い席が上座。エレベーターは、左奥が上座、操作パネル前が下座。タクシーは、後ろ席が、助手席が下座。会社の車、自家用車は、助手席が上座、後ろ席が下座。

 

3位 言葉づかいや呼称のルール(55人)

 「いつもお世話になっております。先日は~」などの定型的な挨拶や敬語など。

 あなたの会社→御社(話し言葉)、貴社(書き言葉) わが社→弊社、当社

 

4位 服装やメイク(31人)

 「夏でもジャケット必須」という職場もまだ多く、女性の化粧、ストッキング、パンプスへのきまりなど。

 

5位 お辞儀ハンコ(25人)

 No929(2021年1月10日)で紹介しました。「社内の決議書などに回覧印を押す際、部下ほど印影を左に傾け、隣に並ぶ上司のハンコに向けて頭を下げているように見せる」ことでした。

 

6位 季節の挨拶や贈答(23人)

 仕事で付き合いのある取引先や関係者に対し、季節の変わり目に時候の挨拶をするのは、昔からビジネスの慣例。

 ビジネスにおける贈答品の種類(お中元やお歳暮、年始。お祝い、お見舞い、手土産など)

 

7位 お酒の席でのマナー(13人)

「乾杯のときのグラスの高さ」「瓶ビールのラベルを上にして注ぐ」「お酌や料理の取り分け」など

 

8位 お辞儀の角度(12人) 

 No402(2018年8月2日)で紹介しました。「立礼は礼の深さってによって、会釈、敬礼、最敬礼の三つに分類される。

 会釈は上体を15度の角度で倒す。

 敬礼は、腰から頭まで一直線になるよう背筋を伸ばし、30度の角度で上体を倒す。

 最敬礼は、深々と頭を下げ、45度の角度で上体を倒す」でした。

 

9位 お茶を出す(出された)時のマナー(9人)

 湯呑みと茶托は別々にお盆にのせて運ぶ。相手の右後方から出す。

 両手で茶托を持って出す。

 お茶と一緒にお菓子を出すときは、先にお菓子。

 お客様から見て左側にお菓子、右側にお茶が正しい置き方など。

 

10位 ノックの回数(6人)

 

 私は、マナーは知っておくべき、納得しておくべきだと思います。

 マナーは相手が心地よくなる優しさと品を感じる美しさの両方がないといけないと考えています。

 そういうマナーのみが生き残り、存続してほしいと願っています。

「授業のマクラ」にいかがでしょう?

 日本のビジネスシーンでは、ノックの回数は何回が正しいでしょう?

 ①2回 ②3回 ③4回

 

②3回 就活の面接も含めて3回が一般的なマナー。

 正式な場において2回ノックは、トイレが空いているか確認するための回数。

 

★プロトコールマナー(国際標準マナー)では、

・トイレは2回

・家族・友人など親しい相手には3回

・礼儀が必要な相手には4回 トントン、トントンと2回、2回で叩くことがベスト。

 

「4回」の理由は?

 ベートーベンの交響曲五番「運命」がもとになっている。《ジャ ジャ ジャ ジャーン》になぞらえていて、《運命の扉を開く》という意味からノックは4回がマナーとされたんだそうです。