6月12日(土)読売新聞朝刊「ニュースの門」は「生きるヒント 昆虫に学ぼう」でした。
・すべての生物は約190万種。そのうち昆虫は名前がついているものだけでも約100万種。植物は約31万種、哺乳類は約5500種だから、桁違い(約182倍)の多様性を持つ。
・昆虫は5億年前から様々な天変地異や気候変動を乗り越えてきたので、生き抜くための驚くべき能力を持っている。猿人以来600万~700万年の歴史しかない人類とは「経験値」が違う。
①ハキリアリ 中米などに生息し、葉っぱを切って巣に運ぶ姿で知られる。
巣に入る前に体の汚れを落とす。巣も清潔でゴミは一番遠い部屋に集める。
体表には抗生物質を出す菌が共生し、自らも抗菌作用のある体液を分泌する。
②セイヨウミツバチ
感染症にかかった幼虫に気づくと、速やかに体を振動させて発熱し、巣の中の病原体を撃退する。
③キアシナガバチ
台風や天敵のスズメバチの攻撃などで巣が壊れると、生き延びた働きバチが別の巣の一員として受け入れられ、巣を守ったり、子孫を残すチャンスを得たりする。
④「働かない」働きアリ
アリの集団には、一定の割合で「働かない」働きアリがいる。
無駄のようだが、全員が常に働くよりも巣が存続する割合は高い。何か事故があったときの交代要員になる。
⑤ヤエヤマツダナナフシ
卵は水に浮かび、海流に乗って分布を広げる。
チャンスをつかむには、外に飛び出す勇気が必要かも。
雑草は、予測不可能な環境変化に対応する能力を身に付けた植物のエリート。
⑥オオバコ
人間や動物に踏まれるが、種子を靴底にくっつけて生育場所を広げる。
⑦スズメノカタビラ
ゴルフ場などでは刈られる高さより低くなるように、穂をつける位置を変える。
他にも「生物模倣技術」が紹介されていました。
①ガの目の仕組み→光の反射や曇りが起きにくいフェイスシールド(シャープ)
②ハエの脚裏の剛毛→接着と分離を繰り返せる構造(物質・材料研究機構)
③カタツムリの殻の構造→汚れにくい素材の家の外壁
④カミキリムシの幼虫の口→チェーンソー
⑤蚊の口→痛くない注射針
⑥アリ塚→温度調節機能をもとにした省エネの建物
これらは画像からクイズにしてみたら、子どもは飛びつくかもしれませんね。
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