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No弐-73 学校の安全1

 大阪教育大付属池田小学校の児童殺傷事件は今日で20年。この事件のことは強烈に覚えています。20年が経ったのですね。昨日の朝日新聞に取り上げていました。

・訓練は事件2か月後の2001年8月に始まった。年5回。

・新年度初めの訓練は、始業式の前に開く。異動してきた教職員にも、不審者侵入時の危機管理マニュアルを体で覚えてもらうためだ。

 「対策本部」「不審者対応」「児童対応」「救助」「救護」の5班に分かれて実施。

・事件後に作ったマニュアルは、今も改訂を重ねる。昨年は「事件の教訓」の記述を初めて盛り込んだ。

 

・2009年には「安全科」の授業が全国で唯一、国から特定科目として認められた。

・2004年度に新校舎が完成。教室と廊下の間は可動式の引き戸になり、普段は全開。

・廊下の一角に「先生コーナー」があり、児童の様子が見える場所で授業の準備ができる。

・非常用ボタンも各教室に2か所ずつ、計314カ所に設けた。

・警報スピーカーと警報ランプは教室ごとに。

・警備員常駐の正門、ガラス張りの体育館、校長室。

 

★付属池田小事件 得られた教訓

①開いたままの門から不審者の侵入を許した。

 ・来校者は正門と玄関でチェック ・施錠後はインタホン対応 ・特別教室の施錠

②不審者とすれ違うも声をかけなかった。

 ・教職員や保護者のIDカード着用 ・IDカードのない人への声かけ、静止

③不審者発見時に教員が一人で対応せざるを得なくなったり、避難誘導がなされない教室があった。

 ・教室が基本的に全開 ・笛、ボールペン、携帯電話携行 ・各所にさすまた、トランシーバー、AED設置

④警報・消防への通報が遅れた。

・場合によっては職員室前の110番、119番通報 ・職員室は緊急通報か児童避難なのか判断

⑤組織的な救命活動や事件の全容把握ができなかった。

・救助班は複数で行動 ・教職員1人が看護、他は内線(携帯)で職員室に状況報告 ・他の者も呼ぶ(大声・放送) ・誰がどこの病院へ搬送され、付き添い者の確認

 

 コロナ禍でも訓練はいつも通り行われていますか?毎年メンバーが変わるのですから、始業式前の訓練もいいですね。役割分担を明確にした訓練は必要ですね。