今日も「教員免許更新制」のことを話題にしたいと思いますが、最終日です。
今日は、お2人の大学の先生の話を紹介します。
★松木健一教授(福井大副学長・教育心理学)
・教師は生涯学び続けることが期待されており、研修は欠かせない。
・免許の更新講習を通して、大学という外の風が入ることには、一定の意味がある。
・ただ問題点は、目的が「最新の知識技能」の定期的な提供とされている点だ。もっと広く「資質・能力の向上」を重視すべきだ。
・教委と大学が共同し、新たなカリキュラムを開発することが求められる。
・福井大は、教師が自らの10年間を振り返る文章を書き、3日かけてグループで語り合い傾聴することで、これからの10年に向けて教師感を磨き上げる講習をしてきた。この講習を県教委との共同開催にした。
・教員養成系学部・大学院は社会に出る前に対象にした組織から、教師の生涯にわたる成長を支える機関に転換する必要がある。その際、更新講習は重要な契機となる。
★油布佐和子教授(早稲田大大学院・教育社会学、教職論・教師教育専攻)
・10年ごとに失効する可能性がある教育免許更新制は廃止すべきだ。
・位置づけが運転免許並みになり、教師の社会的地位も下がった。
・教師は忙しく、講習の内容ではなく都合のつく日程を選んでいる。
・成長の道筋は個別に違い、求める研究・研修も異なる。だが、講習は「必修」「選択必修」「選択」から選ばねばならず、自由度が少ない。
・教師は多忙になり、官製の研修が詰め込まれ、自主的な学びが成り立たなくなって久しい。
・まずは、原点に戻り、研修に参加できる時間と自由な機会を保障すべきだ。
いかがでしたか?どんな風に「教員免許制」が見直されるのか楽しみです。このお2人の先生の意見に少しでも耳を傾けてくれるといいのですが。
教師は、生涯学び続ける必要があると思います。学びに関心のない先生は、子どもの学びにも関心が薄いはずです。
やらされる研修ではなく、自主的な研修は欠かせません。
大学の授業で学んだことより、現場で学んだことの方がたくさんあるはずです。
免許の更新という視点ではなく、学び直しの機会をもっと保証し、奨励していくべきではないでしょうか?
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