今日も授業実践を紹介します。5月11日(火)朝日新聞朝刊「教育」欄の「花まる先生 公開授業」からです。
筑波大付属小の大野桂先生の6年生の算数の授業が紹介されていました。印象に残る言葉がたくさんありました。
・みんなと議論する中で、試行錯誤して気づく喜びを感じ、自分で考える意欲につなげて欲しい。それが学校ですから。
・誤答は大事。考えをどんどん話せる授業に。
・論理的思考力を身に付けるには、固定したり条件づけしたりして一つ一つ考えることが大切です。
・習っていない、教わっていないからと思考を止めるのではなく、みんなで考えて自分の考えを変えていくことこそ、授業だと思っています。
・できる子頼みの授業はしたくない。
・子どもが学力差を感じず、フラットにどんどん考えを表明できる授業にしていきたい。
★算数の授業の様子
・「今日、みんなの運はいいかな?」先生は、先生対クラス全員30人でジャンケンしようと言い出した。
・「何人勝ったら、このクラスの運がいいって言えるかな?」
「グー・チョキ・パーの3通りだから3分の2で20人」
「クラスの半分で15人だから16人以上」…。
・実際にやってみると1回目11人、2回目8人、3回目4人、4回目13人が勝った。
・改めて理由を聞くと
「11人以上で運がいい。グー・チョキ・パーは3種類だから30÷3で10人になるから」
「その3通りじゃなくて、勝ち、負け、あいこの3通りで…」 みんな11人で納得
「でも11人だと負ける人が多いんだから運はよくないんじゃない」教室から同意の声
先生はあえて、説明も正解も言わない。
・「次の運だめしをやろう」先生はコインゲームを提案。
1人1枚のコインを落として、赤が出たら1点、黄色が出たら0点というルール。
・「1回落とした時1点が何人以上いたら運がいい?」
みんな「16人」と即答。ジャンケンの時と同じで30÷2で15人
・実際にやってみる。1回目は1点が19人、2回目は13人
・「では、2回落としたらどうなる?」周囲の子と相談して考えさせる。
「2点、1点、0点の可能性があるから、30÷3で通りで10人を超えたら運がいい」と言う声。
・実際にやってみる。1回目2点8人、1点13人、0点9人。2回目は2点8人、1点14人、0点8人。
・「この結果見てどう? 」
「違ってた」「1点が多い」「なんで?」「おかしい」…「あっ!÷3じゃなくて÷4だ」
・「どこに4がある?」ここからは「4」が見えるまでみんなで相談と相談の繰り返し。
表を使って説明する子。その後樹形図を使って説明する子が出て来る。
・「どの図がわかりやすいかなー」と聞いた後で「では3回落とした場合は?」ここからは次回。
みんなで考えて、自分の考えを変えていきながら、論理的な思考が伸ばしていくいい授業だと思いました。
刺激になりましたか?明日は何にこだわってみましょうか?
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