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No弐-47  魅力的な授業1  

今日も授業実践を紹介します。5月11日(火)朝日新聞朝刊「教育」欄の「花まる先生 公開授業」からです。

筑波大付属小の大野桂先生の6年生の算数の授業が紹介されていました。印象に残る言葉がたくさんありました。

・みんなと議論する中で、試行錯誤して気づく喜びを感じ、自分で考える意欲につなげて欲しい。それが学校ですから。

 

・誤答は大事。考えをどんどん話せる授業に。

 

・論理的思考力を身に付けるには、固定したり条件づけしたりして一つ一つ考えることが大切です。

 

・習っていない、教わっていないからと思考を止めるのではなく、みんなで考えて自分の考えを変えていくことこそ、授業だと思っています。

 

・できる子頼みの授業はしたくない。

 

・子どもが学力差を感じず、フラットにどんどん考えを表明できる授業にしていきたい。

 

★算数の授業の様子

・「今日、みんなの運はいいかな?」先生は、先生対クラス全員30人でジャンケンしようと言い出した。

・「何人勝ったら、このクラスの運がいいって言えるかな?」

 「グー・チョキ・パーの3通りだから3分の2で20人」

 「クラスの半分で15人だから16人以上」…。

・実際にやってみると1回目11人、2回目8人、3回目4人、4回目13人が勝った。

・改めて理由を聞くと

 「11人以上で運がいい。グー・チョキ・パーは3種類だから30÷3で10人になるから」

 「その3通りじゃなくて、勝ち、負け、あいこの3通りで…」 みんな11人で納得

 「でも11人だと負ける人が多いんだから運はよくないんじゃない」教室から同意の声

 先生はあえて、説明も正解も言わない。

 

・「次の運だめしをやろう」先生はコインゲームを提案。

 1人1枚のコインを落として、赤が出たら1点、黄色が出たら0点というルール。

・「1回落とした時1点が何人以上いたら運がいい?」

 みんな「16人」と即答。ジャンケンの時と同じで30÷2で15人

・実際にやってみる。1回目は1点が19人、2回目は13人

 

・「では、2回落としたらどうなる?」周囲の子と相談して考えさせる。

 「2点、1点、0点の可能性があるから、30÷3で通りで10人を超えたら運がいい」と言う声。

・実際にやってみる。1回目2点8人、1点13人、0点9人。2回目は2点8人、1点14人、0点8人。

 

・「この結果見てどう? 」

 「違ってた」「1点が多い」「なんで?」「おかしい」…「あっ!÷3じゃなくて÷4だ」

・「どこに4がある?」ここからは「4」が見えるまでみんなで相談と相談の繰り返し。

 表を使って説明する子。その後樹形図を使って説明する子が出て来る。

 

・「どの図がわかりやすいかなー」と聞いた後で「では3回落とした場合は?」ここからは次回。

 みんなで考えて、自分の考えを変えていきながら、論理的な思考が伸ばしていくいい授業だと思いました。

 刺激になりましたか?明日は何にこだわってみましょうか?