読売新聞朝刊に連載される「教育ルネサンス」は、5回にわたって「変わる図書館」をテーマにしていました。今日、明日は「図書館」に注目してみたいと思います。
①「子供の探究活動の拠点に」(4月13日)
・「図書室」とも呼ばれるが学校図書館。法令により設置が義務づけられている。
・図書館の役目は「読書」「学習」「情報」の3つのセンター機能(文科省)
「現状は特に学習、情報が十分でない」は同感ですが、いかがですか?
・新学習指導要領 学校図書館の利活用の促進。新たな役割の明記。
「生徒の主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善に生かす」
・公立小中学校の蔵書数目標達成率(2015時点)小学校(66.4%)、中学校(55.3%)
・公立図書館との連携 小学校(82.2%)、中学校(57.5%)、高校(51.1%)
いずれも前回調査より2~5ポイント上昇
・1か月に1冊も本読まない子供(2019)小学生(6.8%)中学生(12.5%)高校生(55.3%)
高校生がこんなに読んでいないのは心配になります。子どもの真の学力を上げるには、図書館の活用率はポイントになると思います。
★鎌田和宏教授(帝京大・教育方法学)の話
探究活動で図書館を使うには、生徒が長い文章をしっかり読めるようになることが前提で、日頃から本に接する機会が大事だ。
社会が激しく変化する中で、答えのない課題に対する解決策を見いだす学習は重要であり、学校は意識を変えて取り組まなければならない。
⑤「楽しく利用し読書習慣」(4月21日)
5回目は、小学校の実践例が載っていたので紹介します。
・和光小学校 ①「おみくじ」(大吉~凶まで6種類)を引くと占いとともに推薦図書が書かれている。
「大吉 みんなにたよりにされそうないいひ 『いまのわたしにできること』をよもう」
「凶 おとしものやわすれものをしてしまいそう 『あたし、うそついちゃった』をよんでみて ほんとうのことをいうゆうきのおはなしだよ」
②「本のコンシェルジュ」児童の好みに合わせて本を紹介する。
一番好きな本や動物や食べ物など何が登場する本を読みたいかなどを「カルテ」に書くと、2冊選んでくれる。
③「オビコン!」気に入った本をアピールする帯の創作コンクールの開催
・森村学園初等部 ①他の児童の推薦本を借りたら、代わりに自分の推薦本を置くコーナーが人気。様々な種類の本が毎日6~7冊並ぶ。
②館内の本を読むと答えが分かるクイズのイベント。学期ごとに開催。
・第一日暮里小(荒川区)校内約10か所に書棚を置き、教師の推薦図書や授業で学ぶ作家の書籍が並ぶ。
児童全員が自身の推薦図書をイラスト付きで紹介。随時更新。
児童1人当たりの本の貸出数は、年180冊。
小学6年の授業以外の読書(2019 文科省)は「全くしない」(2割)「1時間以上」(2割)で読むことと読まない子の二分化が進んでいます。
司書の力も大きいですが、担任でもできる「読書貯金」や「POP」をはじめ、読みたくなる環境づくりをしていきたいですね。
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