昨日の読売新聞朝刊「あすへの考」は一面で小学校の実態がまとめられていました。
①教員不足の実態
・「教員免許を持つ知人はいませんか」都内の公立小学校で校長が保護者に呼びかけた。
産休と病休で高学年2学級が担任不在、校長が兼務、自習が続く。
・埼玉県(さいたま市を除く)では、昨年(11月調査)の育休の未補充小学校77人、中学校22人。
②教員採用の実態
・2020年度採用試験公立小学校2.7倍。
採用者16700人(20年前と比べて5倍)、受験者44700人(1500人減少)
・13県市で2倍を割った。
・民間企業の採用が好調で多忙な教職は不人気。
・講師を続けながら教員試験再挑戦する待機組の減少。
③文科省の教員養成対策
・80年代後半以降、少子化も踏まえて国立大教員養成課程の入学定員を半減。
2005年、大量退職による採用増が見込まれるため、定員の抑制方針を撤廃。
・小学校教員養成課程を設ける私立大急増。190校(2020)
小学校教員養成課程の設置要件を緩和し、私立大などでの開設をさらに推進。
・小中両方の教員免許を取得する場合に必要な単位の軽減。
・幼稚園教諭経験者が小学校の免許を通信課程で取得、採用は、費用を補助(都教委)
④教員養成の実態
・新規参入した私立大の一部の声 「学力不問」に近い入試、教科指導が不十分な傾向。
・「学力不足の若手に高学年を任せられない」「通知表の所見を適切に書けない教員が多く、管理職が添削に追われる」の校長の嘆きの声
⑤教員養成の構想
・国立大関係者には、教員免許のハードルをむしろ高くするべきだとの意見が根強い。
・教員免許「国家資格」にし、より専門性の高い人材を育成する独自改革案を独自に検討(日本教育大学協会)
・学部と教職大学院の計6年間を基本とし、専門性を高める構想。
・学校現場で2年以上の実務経験があれば、新設国家試験を経て正式採用。
「学校を働きやすい職場に変えることは、授業の充実に直結する」
「子どもたちの学びを深める資質と意欲のある教員が確保できなければ、日本の教育の土台は大きく揺らぎかねない」と記者はまとめていました。
大学ではもっと資質を磨く。専門性は現場で磨く。
教員養成はもっと職場でする。
いい職場なくしていい教育はできません。
切磋琢磨する姿勢は子どもに伝わります。
そんな先生が子どもを伸ばすと信じます。
コメントをお書きください