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No弐-10  言葉のおもしろさ8

 先程テレビをつけたら、始業式・入学式のニュースが流れました。いよいよ始まったのですね。身体に気をつけてがんばってくださいね。  

 

 今日は朝日新聞終末別冊版「be」に連載している飯間浩明さんの「私のB級言葉図鑑」からです。遅くなりましたが、今回は3月6日から27日までの4回分です。 

 

3月6日「に付」看板に残る「理由の助詞」

 「マンションの敷地内に付、通り抜け禁止」の表示からです。

・「敷地内に付」の意味は「敷地内なので」「敷地内だから」。理由を表す言葉。

・このことば、ありふれているようで、看板や貼り紙以外ではほとんど出合いません。

・北野武監督の映画「その男、凶暴につき」

・豊臣秀吉の病気が重くなった時期の記録「秀頼申さるるにつき」

・その後「につき」は手紙用語になりました。「生活費がなくなり候につき、お送りくだされたく・・」

 

3月13日「塵芥(ごみ)」漢字で書くとどうも違和感

 「置かれる家の身になって汚い塵芥だからこそ みんなできれいに出し合おう」の貼り紙からです。

・「ごみ」を辞書で引くと、「芥」「塵」「塵芥」と出ています。でも、「芥」は「あくた」だし、「塵」は「ちり」だし、「塵芥」は「じんがい」と読みたくなります。

・あと、「屑」は「くず」だし、「埃」は「ほこり」だし、ごみにふさわしい漢字がない気がする。

・本来「ちり」は乾燥した粉状のもの、「あくた」は水気のある廃物を指します。

・「ごみ」は、元は水中の泥のことでしたが、語源は不明。

3月20日「此の中」レトロでかっこいい効果も

 国立大学の柵に「ゴミ・空缶等を此の中に投げ込まないで下さい」の看板があったそうです。

・戦後に告示された「当用漢字表」では、代名詞・副詞・接続詞などは、なるべき仮名書きにするルールができました。「此れ」「其れ」は戦前的。

・現在、文庫本の明治文学でも、代名詞・副詞・接続詞は仮名に直されています。

・ビデオゲームのアニメ版「刀剣乱舞―花丸―」<其の一>と書いてあります。レトロでかっこいい効果を出すのに役立つようです。

 

3月27日「護美箱」きれいでないものに当て字

 2000年香川県の屋島で初めて見て、その後も全国いろいろな場所で見つけたそうです。

・「美を護(まも)る箱」と美しい意味の当て字を使っています。

・「ごみ」だけを「護美」とは書きにくい。

・おトイレのドアに「音入」と書く

・建築家の出江寛さんは年月を経てものが古くなることを「古美る」と表現するそうです。

 20年前に勤務していた職員室は「護美箱」だったのを思い出しました。いかがですか?当て字も面白いかもしれませんね。