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No960  大学学部系統別志願者占有率の推移

 朝日新聞には第2、第4日に「EduA」という教育情報誌が発行されていますが、昨日の2月14日号の特集は「文系、理系の壁」でした。

 河合塾の調べによる国公立大前期日程の「大学学部系統別志願者占有率の推移」に注目してみました。5年おきのグラフで示されているのですが、2000年と2020年で比べてみようと思います。

 

 工学部25.6%→27.6% 2005年の23.6%から着実に増えています。

 医・歯・薬・保健学部12.5%→14.3% 2015年の15.8%からは減少しているのですが、増減を繰り返す傾向があるのでしょうか?

 農学部7.0%→6.4%  やや減少傾向です。

 理学部5.7% →5.8%、生活科学0.9%→1.0% 横ばい状態。

 

 総合・環境・人間・情報学部3.0% →3.6% 増える可能性を感じさせます。

 芸術・スポーツ科学部2.0→3.0%  これも増えそうですが、同じグループなのかしら?

 

 法・政治学部5.8%→5.3% 、文・人文学部9.3%→9.0%、経済・経営・商学部10.8%→10.6%  2015年と比べれば、どの学部も増えていますが、20年前と比べると時代の波でしょうかね。専門性が身につく魅力が欲しいですね。 

 

 社会・国際学部3.8% →5.3%  着実に増えそうです。学校の名前にも「国際」をやたらつけたがりますものね。

 

 さて最後に教育系を見てみましょう。

 教育学部(教員養成課程)8.3%→7.2%、(総合科学課程)5.3%→0.9%

 予想通りですね。総合科学課程は、個人的には面白い学問だと思いますが、専門性と就職が不安ですよね。

 

★河合塾の富沢教育情報部長の話から

・工学系は07年ごろから右肩上がりに増えています。

・文系、理系の志望は、好不況や就職状況、社会の動きやニーズの左右され、今なら情報系です。

・大学がつくる学部・学科によっても影響を受けます。看護やデータサイエンス学部、文系も同じで国際系が典型例です。

・もう一つの要素は、大学入試での数学、理科の負担感です。

・世の中で求められているのは、文理が融合したハイブリッドな人材です。