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No956 JJ

 今日は、1月16日読売新聞朝刊「くらし・家庭」に、2月4日朝日新聞朝刊「文化・文芸」にあった「『女子大生のバイブル』として、一部は公称部数が80万部近かった『JJ』(光文社)が事実上の休刊になった」ことに注目してみます。

 

 かつてJJは1980年代に女子大生ブームの牽引役として一時代を築きました。

・1975年「女性自身」の別冊として創刊。女性の進学率が上昇する中で、身近な「読者モデル」を起用して支持を集めた。

・80年代は、小学館「CanCam」、講談社「ViVi」などの同じ路線の「赤文字系」雑誌が相次ぎ創刊。

・JJは1995年に公称77万部を超え、2006年にはエビちゃん(蛯原友里)ブームで発行部数70万を超えた。

 

・スマホの普及で雑誌の市場規模はピーク時の3分の1程度に。

・2019年の雑誌の推定販売額は前年比4.9%減の5637億円

・JJは、2020年4~6月の発行部数が約45000部まで落ち、10月に不定期刊行化を発表。

 

・ライバル誌CanCamも20年代は5万部に。現在は紙の雑誌とウェブに加え、イベント、単行本の事業を展開。イベントやウェブ広告の割合が増え、2019年は雑誌が占める収入の割合は半分以下になったという。

・比較的堅調なのは、雑誌に親しんできた中高年、アイドルを表紙にしたりしたものだ。

★ファッションジャーナリスト宮田理恵さんの話

・90年代は多くの若い女性が有名ブランドの服飾品を身に着けることに憧れたが、最近は多数派ではなく、ファッションにかけるお金の優先順位が下がっている。

 

・デフレが長く続いたことなどを背景に、ファストファッションが定着した。コロナ禍で、快適で心地よい服を求めるムードも加速している。

 

・若者のライフスタイルもファッションもどんどん細分化していて、いまは自由な着こなしや自分らしさを求める時代。

 

・雑誌側が打ち出す流行が若い世代にあまり響かなくなっている。

 

 ★米澤泉教授(甲南女子大・ファッション文化論)の話

・女性の大学進学率が上昇し始めた時期に創刊された。制服があった高校時代とは異なり、どんな格好でキャンパスに行けばいいか分からない女子大生が少なくなく、そうした疑問の解決に一役買っていた。

 

・ジェンダーレスが叫ばれ、性別による「らしさ」を問い直す声が上がる中、JJが描く女性像と現実社会に隔たりが出てきた。

 

・ファッション誌の今後は、コスプレの要素がある雑誌など趣味性が強い方が生き残ると予想する。

 

・JJが重視したのは、他人からどう見えるか。コロナ下で外出も減り、今は『自分のため』のファッションが重視されている。