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No954 大統領就任演説 

 No946「国際数学・理科教育動向調査(2019)の結果考察3」(2月1日)で朝日新聞「池上彰の新聞ななめ読み」(2020年12月25日)から「学力国際調査の各紙記事 同じデータで印象は逆」を紹介しました。

 今日は、同じく朝日新聞「池上彰の新聞ななめ読み」(1月29日)から「バイデン大統領就任演説 訳し方で違った印象に」に注目しました。

 バイデン大統領の就任式での演説は、新聞各紙1月22付朝刊に掲載されました。

 朝日と日経は英文と日本語を対訳の形で同時掲載、読売は日本語訳のみで英文は英字紙「ジャパン・ニューズ」に掲載。

 

朝日新聞<今日、私たちは大統領候補者の勝利ではなく、大義の、民主主義の大義の勝利を祝福します。

 人々の意思は届き、そして聞き入れられたのです。

 民主主義は大切であることを改めて学びました。

 民主主義は壊れやすいものです。

 皆様、今この時、民主主義は勝利したのです>

 

読売新聞<私たちが今日祝うのは候補者の勝利ではなく、大義、すなわち民主主義の大義だ。国民の意思が聞き入れられ、考慮されたのだ。

 民主主義がかけがえのないものであることを、私たちは新たに学んだ。

 民主主義とは、もろいものだ。

 そして、皆さん、民主主義は今この時をもって、勝利した> 

 

日本経済新聞<我々はきょう、一候補者の勝利ではなく、民主主義の大義の勝利を祝っている。

 人々の意思が響きわたり、人々の意思が聞き入れられた。

 我々は改めて民主主義の貴重さを認識した。

 民主主義はもろいものだ。

 しかし今この瞬間、民主主義は勝利を収めた>

 

 皆さんはどの新聞の訳が好きですか?私はスピーチの訳なら敬体でいいと思うので、朝日かしら。池上さんは次のように評価しています。

「バイデン大統領の人柄をほうふつとさせるのは、朝日の訳文でしょう。優しい口調になっているからです。でも、なんだか校長先生が生徒に話しているようないイメージもあります。」

 「読売は『である』調を採用したことで拡張高くなりましたが、『考慮されたのだ』という表現はこなれていない印象です。

 「日経は大胆な意訳です。『人々の意思は響き渡り』と訳すとは、ちょっとびっくりです。」

 

 他にも、バイデン氏が、ケネディ以来のカトリックであること、アメリカの大統領はほぼ必ず聖書の一節を引用することが書かれてありました。