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No873  早生まれは不利?

 昨日の読売新聞朝刊「ニュースの門」は「『早生まれは不利』負けるな」の見出しが目に留まりました。

 私も2月生まれなので早生まれですが、今まで不利と感じたことは1度もありませんが、早生まれの皆さんはいかがですか? 

 辞書によると、早生まれの定義は「1月1日から4月1日までの間に生まれたこと。その人」。

 

 この言葉は、日本で60年ほど前からあまり使われなくなった「数え年」という年齢の数え方に由来し、日本は古くから、「数え年」で年齢を数えてきました。生まれた年を1歳として、新年を迎えるたびに1歳ずつ加えていきます。

 早生まれの由来は「4月2日以降に生まれた児童が数え年8歳で小学校に入学するのに対して、それより早く、数え年7歳で入学するところからいう」と解説しています。

 

・山口慎太郎教授(東大経済学部)の今年7月の研究論文

 3月生まれと4月生まれを比べた場合、入学した高校の偏差値は4月生まれの方が平均4.5ポイント高くなった。

 この結果、大学の進学率や大手企業に就職できる割合でも4月生まれが有意となる。

 

・30~34歳の男性の場合、1~3月生まれは、4~6月生まれに比べて賃金水準が3.9%も低くなるという別の研究結果も出ている。

 

・スポーツの世界ではとりわけ顕著になる。プロ野球選手2238人の4~6月生まれは34%に対し、1~3月生まれは16%にすぎない。

 

・将来導入を検討している「9月入学」にも影響し、6~8月生まれが不利となり、該当する子供や保護者の反発が予想される。

・かつては「早生まれは得生まれ」とも言われた。早く学校を卒業して社会に出る分、多く稼げるため、あえて出産の時期を早生まれになるように希望する夫婦もいたという。

 

・菅内閣の閣僚21人、各省庁の事務次官・長官16人、経団連会長・副会長19人の計56人の1~3月生まれは14人で4~6月の13人を上回った。(10~12月が1番多く、7~9月が1番少ない)

 

・東京商工リサーチの2016年の全国の企業社長約99万5000人の誕生日では1~4月1日生まれは29.6%で最も多く、4月2日~6月生まれは22.2%だった。

 

・プロ野球のタイトルホルダーでは、1~3月生まれが最も多く、4~6月の倍近くになる。

 早生まれだって捨てたもんじゃない!

 

・9月入学が一般的な米国では、大手企業の経営者は9~11月の割合が多く、6~8月は少ないという。

 

・欧米では子どもの成長度に応じて入学時期を1年遅らせると言った柔軟な対応がしやすいのに対し、日本ではそうもいかない。