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No853 ハンコ

 先週No849で「学校連絡デジタル化」を話題にしました。文科省は、今月20日に全国の教育委員会などに保護者らに求める押印を省略するように通知を出しましたが、教育現場では、「脱ハンコ」に賛否の声があがっています。

 

 福岡のある小中一貫校では、部活動の入部届、修学旅行参加同意書など、一年間で保護者は学校の書類に数十回印を押す機会があるそうです。皆さんの学校ではどうですか?

 偽造や確認の心配が残りますが、GMOインターネットグループの調査では、8月中旬の時点で「脱ハンコ」に賛成は85%に上ったそうです。

 

 今日は、先週木曜日、朝日新聞朝刊「論の芽」の「ハンコ要る?要らない?」から「月刊現代印章」編集長の真子茂さんの話に興味を持ちました。抜粋してみます。

・ハンコはよく「印鑑」と呼ばれますが、正式名称は「印章」です。

・起源は、紀元前3000年ごろのメソポタミア文明だと言われています。

・所有者を示すほか、鍵として使われることもありました。

・古代中国で、ハンコは身分や地位を表す権威の象徴として用いられました。

 

・日本では戦国時代、武将たちの間にハンコのブームが起こります。

・武田信玄は竜の絵柄、上杉謙信は獅子の絵に漢字を組み合わせ、趣向を凝らしました。

・諸説あるのですが、ハンコ好きだった織田信長が南蛮貿易で渡来したポルトガル人から国内の職人にハンコ作りの技術を学ばせ、それが今のハンコ屋さんになったそうです。

・江戸時代に物の売買やお金の貸し借りが増え、庶民の間でもハンコが広く使われるようになっていきました。

 

・韓国や台湾には印鑑登録制度が残っています。

・ハンコを押すのは、本来は意志の担保のためです。日本の多くの法律では意志の担保をするにはハンコと署名のどちらでもよいとされています。

・署名よりハンコを選ぶのは、代理決済の機能や個人ではなく団体・部署単位で決済ができるといった数々の利点があるからです。

・目が見えない人や手が不自由な人でも利用ができることも重要です。

 

「全てのハンコをなくすのは極端で、必要があるか否かを場面に応じて考えるべき」という考えに私も賛成です。