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No835 データの活用

   10月2日(金)の読売新聞朝刊「学ぶ 育む」の「最前線」からです。

「テスト成績や毎日の体調など日々蓄積される子ども達のデータを活用し、きめ細かい指導や適切な学級運営に取り組む学校が増えている」という記事でした。

 

 奈良市の小学校での学年会の様子です。

・モニター画面に映った散布図には、児童一人ひとりの算数テストの成績と学習アンケート調査の結果が示されている。児童の様々な学びの状況が一目でわかる仕組みだ。

 散布図には、これまで担任らが見たり、気づいたりした児童の「出来事」も記録してある。

 画面の情報を参考に、児童たちの最近の様子や今後の指導方針について話し合った。

 

・このシステムは市教委と民間業者が開発。昨年度から小中4校でモデル導入された。

 児童の個人情報は、教職員しか見ることのできないネットワーク上に管理されている。

 

・集中力や落ち着きがない児童を見かけた時、担任らと一緒にデータをふり返って対応を考えるようにしている。(校長)

 特に担任が持ち上がりでない場合は、一連のデータが役に立つという。

 データで可視化することで、一人ひとりにより適した指導ができる。(市教委)

 

・大阪市では10月中旬から全小中学校で、子供の心の変化が早期に分かるシステムの運用が始まる。

 児童生徒は教室で毎日「晴れ」「曇り」「雨」「雷」の4つの中から選んでノートパソコンなどに入力。

 教職員は別の端末画面から子供たちの心の状態を知ることができる。

 画面では家庭環境や出欠状況、保健室の利用記録も同時に確認できる。

・福島の町立小学校4校では、授業中にタブレット端末を活用。

 児童生徒の端末画面で課題の回答を見せ合い、「いいね」のメッセージを送ったり、コメントを書き込んだりできる。

 他人の意見に触れることで、自身の考えを深める学習効果があるという。

 さらに教職員用の端末では、誰と誰が回答を見せ合っているかという児童感のつながりも分かる。

 交友関係の変化や孤立している子どもの存在に気付くきっかけになるとしている。

 

・埼玉県戸田市は、ベテラン教員らの指導技術のデータ化を検討している。

 例えば、県の学力テストで成績が伸びたクラスを対象に担任の説明の仕方と子どもたちの集中力の関係をデータ解析し、子どもたちが深く考えるような授業を模索する。

 

堀田教授(東北大)の話

「今の教員は多忙で、子供にきめ細かな指導をしたくても、十分な情報集ができないことがある。その対策として、データを集約して活用するのは有効な方法だ。

 ただ、データは気づきを与えてくれるが、それを実際の指導にどう生かすかは教員の力量が問われる」

 

 スポーツの世界でもデータは、かなり重視されています。教育のデジタル化もメリットがたくさんあると思いますが、デメリットもあリますよね。

 人の心を動かすのは、すべてデジタルではできないはずです。

 「いいね」のメッセージよりも言葉で直接言われ方がいい場合だってあるはずです。

 言葉なくてもあの微笑みが自信になることだってあるはずです。

 名人芸だって、どんなにデータ化しても完璧なまねができません。だから価値があるのですよね。