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No831 言葉のおもしろさ2

 朝日新聞終末別冊版「be」に連載している飯間浩明さんの「私のB級言葉図鑑」からです。今回は9月5日から9月26日までの4回分からです。

 

 9月5日「完販」 手元が狂って選び間違い

 料亭の店頭のメニュー看板に「本日12:10に完販しました」と書いてあったそうです。

・「完売」の書き誤りですね。「販売」が思い浮かんだのでしょう。

・以前テレビのニュースの字幕で「罪金刑」というものを見ました。もちろん「罰金刑」のことです。「罪と罰」が思い浮かんだのでしょう。

 飯間さんは「手元狂い型」と名付けています。

 

 9月12日「飲みほ」 仮名1文字で特別の意味

 もんじゃ焼きの店の立て看板に「『飲みほ』単品¥1800」と書いてあったそうです。

・「飲み放題」のことですね。「放題」を「ほ」と略すようになったのは、わりあい最近です。

 さきがけとなったのは、1990年代の「テレホーダイ」ではないかと思います。

・「飲みほ」や「食べほ」は今世紀になって広まった言い方です。ほかに「総菜取りほ」「クッキー詰めほ」などがあります。飲食関係が多いですね。

 

 9月19日「全天」 中国語が顔を出したのか

ある中国料理店の看板に「定食 全天 大盛 無料」と書いてあったそうです。

・「全天」とは何だろう。「全店」の間違いでは?実は、「全天」は中国語で「一日中」の意味。看板は「定食 終日大盛り無料」ということなんですね。

 

 9月26日「どこえでも」 「え」が許容された時期も

 門前町の花屋さんの看板にお花を「どこえでも贈れます」とあったそうです。

・戦後、仮名遣いが変わり、「言はば」は「言わば」、「思へば」は「思えば」と発音通りに書くようになりました。しかも、当初は助詞も「何々わ」「何々え」と書くことが許容されていました。

・1968年になって、女子は「わ」「え」の表記が許容されなくなりました。

 私が小学校の時だったんですね。驚きです。父母が時々間違えていたのを思い出しました。