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No827  半沢直樹3

 「半沢直樹」最終回はご覧になりましたか?9月29日(火)の読売新聞朝刊に「半沢有終 最終回視聴率32.7%」という見出しが目に留まりました。

 テレビドラマの30%超えは2013年度の前作の最終回(42.2%)以来で、ツイート数は43万件に達し、昨年のラグビーW杯の日本対南アフリカ戦に匹敵するそうです。

 

 朝日新聞の「耕論」(9月29日)でも「『半沢直樹』に何を見た」をテーマに取り上げていました。いくつか印象に残った部分を抜粋してみます。

 

 1人目はペリー荻野さん(コラムニスト)

・銀行が舞台の現代劇であるにもにもかかわらず、歌舞伎や時代劇の構造や表現を確信犯的に取り入れました。

・「お家騒動」「密書」「隠密」の登場。だからこそ、「スーツ歌舞伎」という異名が生まれたのです。

・「半沢」のストーリーは時代劇の王道そのものです。視聴者が「忠臣蔵」や「水戸黄門」を楽しめるのは結末がわかっているからですが、本作品も「最後は半沢が倍返しするだろう」という期待にしっかり応えました。

 

 2人目は宇野常寛さん(評論家)

・専業主婦の妻と飲み屋のおかみさんに支えられた昭和的サラリーマン男性の自己実現物語を令和の時代になってもまだ癒しにできてしまう層と「あれは時代劇だから」とそれをニヤニヤ眺める層が視聴者にはありました。

・どうすれば半沢は昭和的な社内外に対する闘争「ではない」形で自己実現を達成できるのかを、二次創造的に考えてみてもいいかもしれません。

 

 3人目は常見陽平さん(千葉商科大准教授)

・恫喝、つるしあげ、土下座に、居酒屋での機密情報漏洩。「半沢直樹」では、頻繁に登場するコンプライアンス違反のシーンにハラハラさせられました。

・「半沢」には、会社員の喜怒哀楽が脚色され、濃厚に凝縮されています。主人公は理不尽な組織の狭間で「いい社員」でいるより「いい仕事」をする。現実ではそう生きられないから、惹かれる人が多いのでしょう。

・冷笑したり、感動したり、すっきりしたり。各自の常識が違い過ぎる今、「半沢」はみんなが語りたくなる会話の「ハブ」でした。

 

「スポーツニッポン」も1面で取り上げていました。「コロナ禍で共感倍返し」読んでみてください。