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No775 配偶者の呼び方2

 昨日の朝日新聞朝刊の「オピニオン&フォーラム」は「配偶者をどう呼びますか?」でした。このテーマについては、No142「梨園の妻」(2018 年 11 月 15 日)で取り上げました。

 和文化講座で学ばせていただいた歌舞伎役者の奥様の梨園の妻としての働きぶりや名詞の横に小さく「〇〇〇〇家内」と書かれてあったことが印象に残りました。

 

 男性から女性を呼ぶ場合、2年前の調査によると嫁(23.0%)が 1 位で、奥さん(15.7%)、名前の呼び捨て(12.3%)、家内(10.9%)、妻(10.6%)の順でした。

 今回のインテージリサーチ調査は、世代別に集計していたことに興味をもちました。

 前回同様一番多い嫁は、30 代(46.1%)が一番多いのに対し、60代(14.4%)と少なくなります。

 奥さんも 20 代(28.8%)に対し、60 代(12.9%)と少なくなります。

 それに対し、家内は 60 代(31.3%)で 40 代以下はありません。反対に敬称付きの名前の呼び方 40 代以下はあるのに対し、50 代以上はありませんでした。

 名前の呼び捨ても 40 代以下はあるのに対し、50 代以上はお母さん・ママに代わっています。

 

 次は女性から男性を呼ぶ場合、前回の 1 位は主人(23.4%)、旦那(22.9%)、お父さん・パパ(17.6%)の順でした。

 今回の調査結果では、一番多いのは旦那で 20 代(67%)に対し、60 代(18.1%)と少なくなります。

 反対に主人は 60 代(49.6%)に対し、20 代(17.5%)と少なくなります。

 また、20 代は敬称付きの名前(23.7%) 、名前の呼び捨て(20.6%)、愛称(14.9%) に対し、60 代は敬称付きの名前(8.5%)は少なくなり、30 代以上では、名前の呼び捨てや愛称がなくなり、代わってお父さん・パパが登場しています。(つづく)

 1人目は、韓国生まれの翻訳家のすんみさんの話から

・日韓両国は家父長的な儒教文化の影響がともに色濃く、配偶者の呼び方も似ている部分があります。例えば韓国の年配の男性は第三者の前で妻を「家の人」「うちの人」と呼びます。日本の「家内」と同じ発想ですね。年配の女性も夫を「外の人」と呼びます。

 

・最近の若い世代は性による役割意識を比較的感じさせない「夫(ナムピョン)」「妻(アネ)」が一般的です。

 

・私は日本人と結婚しましたが、「主人」には抵抗があります。主従関係を示すのはもちろん、オーナーを意味するからです。

 

・男女平等の現代社会にふさわしい呼称を考えるべきです。

 

 2人目は、衆議院議員の小川さんの話から

・2003年、衆議院に初めて立候補した時、「(妻が)名乗る時は『小川の家内でございます』と言いなさい」と、選挙運動のベテランから助言を受けました。

 

 3人目の「VERY」編集長の今尾さんの話から

・1995年の創刊以来、10年ほど前までは「主人」が大半でした。当時の読者が夫を「主人」と読んでいたのは、家庭内のヒエラルキーではなく、対外的に三歩下がった「いい妻」の方が生きやすかったという背景があると思います。

 

・働く読者が次第に増えて、夫婦の関係性を見直す女性も増えて、配偶者の呼び方も変化しました。よりカジュアルな響きの「ダンナ」が増えたのです。

 

・ここ5年間はさらなる変化が生まれています。いまは配偶者を「夫」と呼ぶ読者が増えています。とはいえ、今でも単に丁寧語の範囲で「主人」を使う人も多くいます。

 

・相手に思いやりを持ちつつ、自分が心地いいことが一番です。

 3人の話を読んで私も立ち止まって考える良い機会なりました。