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No763  水泳授業

 7月23日(水)の朝日新聞朝刊の「オピニオン&フォーラム」は「水泳授業は不要不急か」というテーマでした。本来なら今日も学校では、夏の水泳指導があったのでしょうが、どこも今年は中止なのでしょう。

 

 水泳教育推奨派の制野准教授(和光大・体育科教育学)の話から抜粋してみます。

・今、教育現場で水泳軽視の傾向が強まっています。この20年、統廃合を除き、全国の学校で約2000のプールが消えました。老朽化で使えなくなった一方、改修も新設もされないためです。

・専門性を身に付けるのが大変だからと、教員採用試験では水泳の実技がなくなりつつあります。

・これに働き方改革が持ち出され、水泳授業が「余計なこと」になってしまっています。

・新型コロナウィルスの感染の拡大が、それに拍車をかけています。

 

・日本の学校にプールが続々と造られたきっかけは、1955年に瀬戸内海で宇高連絡船の紫雲丸が沈没し、修学旅行中の児童生徒100人を含む168人が亡くなった事故です。

・国内の水難の死者・行方不明者は75年の3000人以上から、昨年は695人まで減りました。水泳授業の成果の一瞬が見て取れます。

 

・学校における水泳教育は本来、近代泳法だけでなく呼吸の確保や浮く姿勢、川や海での水の違い、着衣泳など多岐にわたっています。

・このままでは水泳授業に終止符が打たれる恐れがあります。これは義務教育としての責任の放棄であり、あってはなりません。

 

 もう1人の40歳を過ぎてからスイミングセンターに通い泳げるようになったノンフィクション作家の高橋秀実さんは、こう言っています。

・私にとって小中の水泳授業はさながら「水責めの拷問」でした。水は怖いというベースの授業なら、受け入れた気がします。

・泳げなくても、生活に支障はありませんでしたが、引っかかりはありました。愛する人が目の前で溺れている時に助けなくていいのかという負い目です。そんな負い目から泳げるようになりたいと、レッスンに通ったのです。泳ぎは大人になってからでも覚えられるということです。

 

・水泳授業は先生の負担が大きいと思います。プールを管理して、常に監視する。ただでさえ忙しいのに、そこまで時間をかけなくていいのではないでしょうか。

・水難事故を防ぐ指導や、泳ぎに触れる機会を年に数回、イベント的にすれば十分だと思います。

 お2人の話を聞くと、皆さんはどちらの考え方に賛成ですか?