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No.730  ナッジ

 6月23日(火)の朝日新聞朝刊からです。「新生活様式カギは『ナッジ』?」と言う見出しが目に留まりました。

 

「ナッジ」と言う言葉がご存知でしたか?初めてだったので気になり、ネットで調べてみました。(warkship MAGAZINE)

・ナッジ理論は「小さなきっかけを与えて、人々の行動を変える戦略」です。

・行動経済学で用いられる理論のひとつとして扱われます。ちなみに、「ナッジ(nudge)』とは直訳すると「ヒジでちょんと突く」という意味です。

・2017年に、シカゴ大学の行動経済学者リチャード・セイラー教授がノーベル経済賞を受賞したことで、「ナッジ理論」アメリカの企業を中心に世界的に広まってきていました。

・企業のマーケティング戦略で利用される他に、イギリスやアメリカでは公共政策でも使われています。

・ささやかなきっかけを与えることで、人々の行動をガラッと変えてしまうことから、「現代の魔法」とも言われています。

 

 例えば、うなぎ屋に行き、「松1500円」「竹2500円」「梅3500円」のうな重メニューがあると、5割以上が真ん中の2500円の竹を選ぶんだそうです。

 それは、最も高い商品は、「一番高いモノは贅沢な気がするし、失敗した場合損失が大きいかも」という心理が働き、一番安い商品は、「一番安い商品を選ぶと、貧乏やケチだと思われないかな?」と世間体を気にしたり見栄の心理が働くので、真ん中を選びやすくなるんだそうです。なるほど。

 

 他にも放置自転車で悩んでいた雑居ビルのオーナーが「ここは自転車捨て場です。ご自由にお持ちください」という内容の張り紙を、自転車のハンドルの高さの位置に貼ると、放置されなくなったそうです。

 

 アムステルダムのスキポール空港は、汚物で汚れた男子トイレの床の清掃費が高く困っていたので、小便器に1匹のハエを描くと、トイレの床を汚す人が少なくなり、清掃費は8割減ったそうです。

 

 ナッジは行列の整理や混雑緩和、テイクアウトの行政のホームぺージ掲載に有効だそうです。

「するな」より選択を後押し。この理論は学校でも使えそうですね