昨日の朝日新聞の「withyou」からです。
「息子が通う都内の公立小学校は、3月からずっと休校だったのに、6月の登校2日目からしっかり科目別の授業があります。ろくに学校に行っていないのに、再開、はい授業って、一体・・・。学校って学習だけではないはず。息子は、学校に行く意味をみいだせずにいます。」と言う保護者の声です。
こういう声が届いたら、皆さんならどう対応しますか?
野井教授(日体大・教育生理学)は、このように答えています。
・「こどもたち自身が休校中に困っていたこと」保護者アンケート(2355組)
思うように外に出られない(61%)、友達に会えない(57%)、勉強を教えてもらえない(39%)
子どもにとって学校の存在意義は、勉強より、外に出て友達と会うことなんです。なのに学校が始まったとたん、勉強勉強となれば、子ども達が困るのは当然です。
・休校で子どもの生活リズムは乱れ、体と心の調子も乱れました。
アンケートで「集中できない」「やる気が出ない」「イライラする」と答えた子はそれぞれ約4割いました。学校が始まっても体と心はすぐには元に戻らない。
・子どもは本来、群れて育つものです。言ってみれば「3密」の中で成長します。いまは身体的な「密」を回避しつつ、精神的な「密」をどう作り出すかが問われています。
・それにはまず、こどもの声に耳を傾けること。気持ちを受け止め、寄り添い、一緒に考えることです。学習の遅れは、体と心が安定してから少しずつ取り戻せばいい。
・「education」の語源は「引き出す」だといわれています。子どもの能力をどう引き出すかを考えれば、勉強を詰め込むことにはならないはずです。
・「教育」はされなくても子ども達はこの休校中、きっと何かを学んだはず。「ゲームをしすぎると疲れると分かった」も立派な学びですよ。
・子どもの声に寄り添い、無意識のうちに学んだことを意識化してあげることで真の学びになる。
・こういう時だからこそ発想の転換が必要です。日本の教育を考え直す時期だと思います。
私も野井先生のご意見に同感です。ちょっと立ち止まって、振り返ってみてください。
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