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No721 幼児教育は一生モノ

 6月14日(日)の読売新聞朝刊の「あすへの考」は、「『家族の幸せ』の経済学」の著者で東大の山口慎太郎教授の話が一面で取り上げられていました。「今こそ 家族に優しい社会へ」「幼児教育は一生モノ。国はもっとお金を使うべきです」の見出しが目に留まりました。抜粋してみると

 

・私の研究グループが国の調査データを分析したと頃。家庭的、経済的に恵まれない家庭の子どもが保育園に通うと、多動性、攻撃性が減ることが分かりました。

 本人の学力の向上に役立つのはもちろん、少年犯罪の削減につながります。

 

・幼児教育の効果を長期にわたって検証した米国の研究によると、きちんとした幼児教育を

 受けた人はそうでない人に比べて所得が高く、犯罪に手を染める回数が減り、生活保護の受給率が下がりました。

 幼児教育プログラムの費用対効果は、株式投資による収益率を上回ったのです。

 

・一方で、各国の実証研究では、幼児教育の知能面への効果はそれほど長続きしないことも分かっています。

 いわゆる英才教育は実施直後には大きな効果が表れるのですが、小学校に入学後、数年たつと消えてしまう。

 幼児教育ではやはり、対人関係を築き、課題に対してきちんと対処する「一生モノ」の能力が身につくことが大事なのです。

 

 これは、幼児教育に限らず小学校の発達段階でも対人関係や課題処理の能力を身に付ける大切な時期だと考えます。

 しかし、今日の神奈川新聞では、今週から横浜市や川崎市で給食が始まりましたが、「食事中の会話が禁止されるなど感染リスクを減らす対策の徹底に戸惑いも見られ、教室で笑顔で包まれる光景は影を潜めた」「食べ終えた児童はマスクを着用し、ごちそうさまのあいさつを待った」と書いてありました。

 仕方がないとはいえ、いつまでこんな状態が続くのでしょう?