4月3日(金)の読売新聞朝刊の「学ぶ 育む」は探究学習についてでした。コロナの影響で春休みに探究的な活動に取り組んだケースが紹介されていました。
はじめに駒場東邦中学新2年生の「自由課題」の取り組みです。
これまで学習したことや身の回りで興味関心を持っていることからテーマを選定し、調査や実験をしたり、工作をつくったり、映像を撮ったり、探究する手法やまとめ方は生徒に任されていて、終業式に途中経過を確認し、4月に新しいクラスで自己紹介とともに成果を発表するそうです。
・天然酵母をつくる・インド数学を調べる・長編小説を書く・作曲と動画など
中には「父親のいびきで眠れない」ことをきっかっけに「いびき」について調べ始めた生徒もいたそうです。
次に上越教育大付属中学校の3月休校の取り組みです。1,2年生に各教科から課題が出され、生徒が自宅で教員から紹介されたサイトなどを利用して調べたり観察したりします。それをタブレット端末からネット経由で担任に提出し、コメントをもらい、新学期に発表するそうです。
家庭でできる探求学習の事例が紹介されていました。
・ペットボトルキャップを使った遊びを考え、ルールの説明書を作る(低)
・使わなくなった家電製品を分解し、どんな部品が使われているか調べる
・家で作るカレーの材料と栄養を調べる(低・中)
・家の近くのツバメの巣を観察する(中)
・体を柔軟にする方法を考え、自宅で1週間やってみる
・家でできる省エネ生活を考える(中・高)
・冷蔵庫や食品庫の食べ物の産地や成分を調べる
・雲を観察して天気との関係を調べ、予報してみる
・近所の危険な場所を地図にする(中・高)
・家の中に見えない汚れがある場所を地図にする(中・高)
・身の回りの対象図形を探し、まとめる
・非常食のレシピを考える(高)
・自宅ですぐにできる新型コロナウイルスの対策をまとめる
学習の遅れが心配されていますが、こんな時期だからこそ問題集をたくさんこなすのではなく、探究学習の面白さに気付くチャンスだと思うのです。小学生だってできるはず。夏休みに自由研究に取り組んでいるのですから。この力が問われているのです。
昨日のスーパームーンがきっかけになるかもしれないし、「探究」なのか「探求」なのか疑問に思う子もいるでしょう。
調べてみると「探究」は物事の真の姿をさぐって見きわめること。「探求」はある物事をあくまでさがし求めること。 だとすると子どもに求めるのは、「探究心」ですよね。
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