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No599  養育費

 先週2月9日(日)読売新聞朝刊「ニュースの門」の見出しは、「漱石が問う 養育費と『自由』」でした。私は、養育費とは無縁でしたが、教室の中には、関係のある子どもたちもいることでしょう。少し関心を持ってみてもいいかもしれませんね。

 

・夏目漱石の「道草」には、幼い頃に養子に出された主人公の養育費の話が登場する。

 

・漱石は、夏目家に誕生して養子に出され、1~9歳頃を塩原家で暮らした。

 

・実父は、漱石を取り戻すために7年分の養育費として計240円(現在なら216万円)を塩原家に納めたという。

 

・算出のベースは①子の人数と年齢②学費と食費等の生活費③両親の年収である。

 

・昨年末、裁判所が16年ぶりに算定表を改訂するまでは、7年分の平均は計252万円だった。

 

・養育費を得ている母子家庭は24%(2016年)、ひとり親世帯の大学進学率は42%にすぎない。

 

・支払いを要求したのに雲隠れした親も居所を突き止めるのは時間と費用がかかる。強制的に払わせる仕組みも乏しい。

 米国の行政機関は、公共サービスの利用履歴から不払い親を探し、運転免許の停止やパスポート発行拒否等を行う。

 スウエーデンでは養育費を受け取れない親に手当てを支給する制度がある。   近年日本でも動きが出てきた。

 

・漱石は「我儘な自由は決して社会の存在し得ない」と学生の前で講演した。義務心を伴う自由こそが真の「個人主義」だと諭している。

 

・結婚し、子をもうけ、離婚する。どれも憲法に裏付けられた自由に違いない。当然義務も生じるはずだが、自由だけを享受し、子を養わない現実がある。

 

・少子化が進み、「家」の概念は薄れてきた。子は親のものではなく、未来を創出する社会の礎である。問われるのは、私たちのそんな心構えかもしれない。👏👏