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No424 絵画の謎  

8月21日(水)の朝日新聞にマネの「フォリー=ベルジェールのバ―」の絵画が紹介されていました。今日は先に絵(写真)を送りました。

 

 この絵はイギリス・ロンドンのコートールド美術館が所蔵し、滅多の貸し出さない秘蔵作品ですが、20年ぶりに9月10日から東京都美術館で観ることができます。

 

 エドゥアール・マネ(1832-1883)は、フランスの印象派の先駆的画家です。「笛吹く少年」が有名ですね。この作品も馴染みがあるのではないでしょうか。彼が、死の前年に完成させた最後のサロン出典作でもあります。

 

   フォリー=ベルジェール劇場は、当時流行に敏感な人々が集ったパリで最も華やかな社交場・ミュージックホールでもあり、今でもコメディーなどの芝居に使われるています。

   モデルは、シュゾンという給仕の女性です。

 

   彼は、この頃(おそらく梅毒によって)左足の激痛に耐えながらも劇場に通い描きましたが、さらに痛みが増し、歩けないほどまでに悪化してしまいます。

   そこで、アトリエに同劇場のバーのセットを組んで、モデルを立たせて、完成させたことが知られています。

 

   中央では給仕を真正面から描き、右の鏡に映る後姿は紳士と共に角度をつけて描かれている点が、「理解不可能な配置」と議論を呼び、発表当時は辛辣な酷評を受けたそうです。

 

   練習用に描いた習作では、女性は手を組んでいて、胸像の反射関係も現実に近いのですが、完成作品をX線画像で見ると手を組んでいた様子と鏡像も右にずれた様子が分かるではありませんか。

   なぜ書き直したのか?男性との親密さ?画面中央の安定感と荘厳さ?想像が膨らみます。

 

「謎めく瞳 都市のモナリザ」皆さんには、シュゾンはどんな表情に見えますか?

 

   画面前面に描かれる食前酒など様々な酒瓶、オレンジや花が入るクリスタルのグラスなどの静物は秀逸の出来栄えと言われています。

   早く観に行きたくなりました。