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No415  UDフォント  

8月7日(水)朝日新聞夕刊からです。UDフォントってご存知でしたか?

 UDとは、ユニバーサルデザインのことで、教育現場で活用する動きが広まっているという記事でした。

 このフォントは、書体メーカーのモリサワがデジタル教材向けに開発したフォントです。

 読み書きに困難な児童・生徒にとって、明朝体は、文字の輪郭が青く光って、文字が躍り出して飛んでいくように見えるそうです。UDデジタル教科書体のプリントは、革命的に読みやすかったそうです。

 

 モリサワでは、十数年前に高齢者が読みやすい字を求めて開発したそうです。

 UDフォントは、文字の中の空間を広くし、濁点が大きいのが特徴です。

文字の先端がとがっているとストレスを感じることもある発達障害の子に配慮し、はらいやはねの先端を丸めてあります。

 

 今年2月、奈良県の5年生116人に「晴れた空は青い」の短文を読ませ、正誤を考える問題をUDフォントと教科書体で比較したところ、教科書体の正答率は67%に対しUDフォントは82%でした。全問正解は、教科書体は4人に対し、UDフォントは30人でした。

 

 奈良県は今年の公立高校の入試に採用され、茨城でも市立の教師用のパソコンに取り入れられたそうです。

 来年度からの小学校の教科書に何社かこのフォントが登場するようです。

 

   一般の生活でもライオンやロッテは多くの商品にUDフォントを使っているそうです。今度見つけてみてください。

 東急バスでも停留所などの表示でも使用しています。

 

 当たり前に使っているフォントも見直してみるのもいいですね。

    大阪医大LDセンターの人は、「障害のタイプはさまざま。ある書体で全員が読めるようになるわけではなく、個々に合わせた配慮が大切だ」と言っています。これが大事だと思います。