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No368 文豪トリビア

   昨年6月30日から続けたブログもお陰様で一年経ちました。通過点なので、思ったほどの感激はありませんが、いつまで続けることができるかですね。

   よくこれだけの情報とネタがあったものです。今年一年で匿名の一人の方が投稿してくださいました。これも励みになりました。

 

   さて今日は?先週、「もし文豪たちが現代の文房具を試しに使ってみたら」福島槙子(文具プランナー)・寺井広樹(試し書きコレクター)ごま書房新社(2018)という本を購入しました。カップ焼きそばの本の影響で、タイトルに惹かれました。

 

    皆さんの中にも文房具マニアの方いらっしゃいますか?私も昨年から万年筆のインクの色にこだわり、集めてみました。 文豪のエピソードを福島さんの文から紹介します。

 

① 太宰治  芥川に強い憧れを抱き、芥川賞を切望するあまり、審査員の佐藤春夫へハガキや長文の手紙を何度も送り、受賞を懇願しました。4メートルに及ぶものまで見つかっていますが、受賞はできませんでした。

 

② 夏目漱石  作家仲間の野村胡堂は、漱石の口から直接「世間では、よっぽど猫好きのように思っているが、犬の方がずっと好きです」という言葉を聞いたと書いています。猫を3匹飼っていました。万年筆はセピア色を好みました。原稿用紙は神楽坂にある相馬屋製で2匹の竜のイラストと「漱石山房」の文字がデザインされ、文字数が19字×10行でした。

 

③ 宮沢賢治  新しいもの好きで、当時最新のシャープペンシルをいち早く使い始めました。

 

④ 江戸川乱歩   極度の記録癖があり、「貼雑年譜」と呼ばれる分厚いスクラップブックが9冊残っているそうです。

 

⑤ 安部公房  「発送メモ板」というアイデア出し用のボートがあり、メモが貼られていました。また、いち早く執筆にワープロを導入しました。

 

⑥ 谷崎潤一郎  万年筆を嫌い、毛筆の執筆を好んでいました。書くときに音がしないのが気にいっていたようです。原稿用紙は手刷りで1枚執筆するのに少なくとも45枚は無駄にすると語っています。

 

⑦ 与謝野晶子   九段下にある「玉川堂」の穂先が大変細い面相筆「あさつゆ」を愛用していました。

 

⑧ 池波正太郎    万年筆に強い愛着を持ち、新しい原稿を書き出す時は、細字用の硬質のペンを使い、気分が乗ってくるとやわらかくて太い文字の万年筆に持ち替えました。

 

 

⑨ 司馬遼太郎   オイルショックの時に「紙がなくなる前に5万枚作ってください」と原稿用紙で有名な満寿屋に注文したそうです。