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No352 文豪道場5  

文豪道場も終盤です。第4時です。準備として、始める前に2の場面、3の場面を回収し、赤の波線、余裕があれば、コメントも入れておきます。

 

 2の場面、3の場面を配り、何人かの作品を紹介します。ここも必ず先生が読んでください。そして具体的にどこがいいのかを触れてください。

 今日はいよいよ最後の場面です。4の場面を映します(掲示します)。書き出しも大事でしたが、書き終わりも大事ですと強調します。

「書きおわりストックカード」の情報を交換します。

 情景描写、登場人物のセリフ・手紙、語り手の主張など・・・

 

 書き出しの本はたくさんあるのですが、書き終わりの本は少ないです。

 「名作うしろ読み」斎藤美奈子(2013,中央公論新社)がお薦めです。

 

 小説の終わり方は、大きく分類すると「閉じた結末」と「開かれた結末」の2つに分けることができます。映画や演劇もも同じですよね。

「閉じた結末」であれば、事件は一件落着。ハッピーエンドかバッドエンド。

「開かれた結末」であれば、事件は未解決な分、多様な解釈が可能。

 さ、このカレーライスの話は、どっちにしますか?と投げかけ、近くの友達と話し合わせ、いくつかのグループに発表させます。 

 「ごんぎつね」でも「その後のごん」を書かせると想像の世界ですから、書く意欲が湧いてきます。

 

 書き出し同様、10分で書かせて、前に集めて、赤を入れながら作品を読んでいきます。時間を意識して書く飲も訓練です。

    時間が足りなければ、回収し、次回の導入で行えばいいのです。

 

   明日はラストです。

 

   おまけ 「雪国」の書き終わりの一文

   踏みこたえて目を上げたとたん、さあと音を立てて天の河が島村のなかへ流れ落ちるようであった。

 

 「夜の底が白くなった」の書き出しとの絶妙のコントラスト、地上と天井の

対比、水平軸と垂直軸の対比と書かれてありました。