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No158  この相談あなたならどう答える?     

とうとう12月。今年も後1カ月ですね。木曜日の新聞の「人生案内」のコーナーにこんな相談がありました。

  小学6年生の男子。公立小学校に通っています。これからの進路について悩んでいます。

   僕は私立中学校を目指して、現在がんばって勉強しています。いくら勉強しても成績が上がりません。

   週に4回塾に通っており、夏休みも1日10時間、机に向かう合宿にも参加しました。それでも思ったほど成績は伸びません。

   特に国語が全くできません。読んでいる間に文章の意味がわからなくなってしまいます。最後まで読んでも、何を答えに書けばいいのか、さっぱりわからないのです。

   塾に相談して、特別にプリントを作ってもらいました。今はそれを取り組むようにしています。

    受験が近づいてきました。僕は悔いのないようにしたいのです。どのようにすればよいでしょうか。助けてください。

   皆さんなら、なんて助言しますか?

  受験も目前に迫り、塾に合宿にと頑張っていますね。子どものころ移り気だった私は、あなたの集中力に驚くばかりです。ただその成果がなかなか出ず、焦っているようですね。

    あなたが抱えている問題は、本当は、受験までの間をどう過ごすかよりはるかに大きな問題です。

    受験勉強は大変でしょうが、受験そのものはあなたの人生の目標ではないはず。目標の学校に入るのは何がしたいからか。それを考えないと受験がすめばきっと体から力が抜けてしまうことでしょう。

    世界は、まだあなたの知らないことでいっぱいです。何がしたいのかを考えるリ先に世界で起こっている様々な出来事に、例えば新聞などで触れるように心がけてください。ハッとすることにたくさん出会えるはずです。

    さらにそこからは、いつかあなたの力を借りたい人の声も聞こえるはずです。ついでに国語の勉強にもなります。

    実は私も中学まで国語が苦手でしたが、何としても知りたいことができると、プリントではなく、本をじっくり読みたくなりました。

    受験がすんだら、一度自分の双眼鏡をいろいろと動かしてみてください。

   いかがでしたか?こう助言したのは、哲学者の鷲田清一さんです。ご存知でしたか?現在69歳。関西大学で教鞭を取り、大阪大学総長、京都市立芸術大学理事長・学長を歴任した方です。

   受験の国語で真の国語力なんてわかりませんよね。読むことが好きになった時、書くことが好きになった時、自然と国語力が身についていると思いませんか。