· 

No152 地獄八景亡者戯の魅力2  

さてさて今日は、後半戦です。それぞれ懐に合わせた念仏を買い求めた亡者たちは、ゾロゾロと閻魔の庁の正門へと集まってきます。

   閻魔大王が登場し、一芸ある者は極楽に通すと言います。雀々さんのたくさんの耳あて芸は見事でした。これは、宴会芸で使えるかもしれませんよ。マスターしてみたいと思います。

   オーディションが終わった後、4人の亡者の名前が読み上げられ、残されます。その4人とは、医者の山井養仙(やまいようせん)、山伏の螺尾福海(ほらおふくかい)、歯抜き師の松井泉水(まついせんすい)、軽業師の和屋竹の野良一(わやたけののらいち)です。

   山井養仙は、未熟なる医術を行ない、助かる病人までたくさん殺してしまいました。

   螺尾福海は、怪しげなる詐術を行ない、人心を惑わしました。

    松井泉水は、虫歯を抜くと称して、丈夫な歯まで抜き取りました。

   和屋竹の野良一は、諸人の頭の上でハラハラする技を演じて、見る者の寿命を縮めました。

   さて、地獄行きを命じられた4人の亡者たちが最初に送られたのは、地獄の典型的なイメージの「熱湯の釜」です。山伏は怪しい呪文を唱えるといい湯加減になってしまいます。

   今度は「針の山」を登らされることになりましたが、軽業師は、他の三人を身体の上に乗せて、針の山を登ってしまいます。

   怒った閻魔大王は、人呑鬼(じんどんき)を呼び寄せます。歯抜師は、鬼の口の中に入りますが、悪い歯だけ抜くと偽り、良い歯にも全部薬をつけ、歯抜けにしてしまいます。

    怒った人呑鬼は、4人の亡者を次々と呑みこみますが、歯がないので鵜呑みになり、無事に鬼の胃袋の中に納まりました。最後に医者の登場です。

鬼の腹の中には、くしゃみ紐、疝気筋、笑い袋、屁袋があり、鬼への仕返しに、これを一度に触ってみようと言うことになります。クシュン・イタタタ・ハッハッハッ・ドン、ブーが続くわけです。大盛り上がりです。

   鬼は、たまらず便所に行って4人を出そうと考えますが、彼らは絶対出ないようにします。しまいには、鬼は泣き出してしまいます。

   落ちは、閻魔の舌を抜いたり、大王(大黄)呑んで下したりしますが、雀々さんは、鬼が大王にもう二人の呑みたいと言います。2人とは誰でしょう。それは、「こうもんを救うのは助さんと格さん」でした。

   こうなると他の人の地獄八景亡者戯も見たくなりました。劇の脚本も作ってみたくなりました。

   宝塚でもこの話をもとに「ANOTHER WORLD」という作品ができました。