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No146 書き出し小説

 昨日のパロディーはいかがでしたか。お気に入りがあれば、写真を送りますよ。今日は、先日、タイトルが強烈だったので、「挫折を経て、猫は丸くなった。」(天久聖一著)という本を買いました。

   この本は、書き出し小説の名作を集めた本なのです。この文芸スタイルは、手軽だし、文豪道場で書かせてみたいなと思いました。ぜひやってみてください。

    まず、私が選んだ作品を紹介します。自由部門からです。

○「これの色違いありますか」八百屋に妙な客が来た。

○路上でヨガをしていると、タクシーが止まった。

○カップル4組が狭い四隅を取り、私はその中央で盆踊りのイメージトレーニングをしていた。

○父のジョークに風鈴だけが小さく笑った。

○筆ペン売り場の試し書きで文通は続く。

○能面はクール便で届いた。

○「ここは任せとけ」そういった父は、すでにクレーマーの顔になっていた。

○蟹スプーンで筋肉をえぐられるとくすぐったいの。死んでも分かるの。

 作者は、こんなのを選んでいます。

○ミステリーツアーはガイドの失踪で幕を開けた。

○ロボットが人間に初めてついた嘘は「似合っていますよ」だった。

○モテすぎる女にモテたとき、人は何も信じられなくなる。

○元カノがまだ予測変換にいる。

○音楽性の違いで解散した三人は、同じ工場に就職した。 

○本館と新館の間に雪が降りしきる。

○ボブの合気道は、結局力で投げている。

○冷めた味噌汁をまぜるように、事件は闇に包まれていった。

○「いいか、お前は何もするな」未来から来た自分に言われた。

○カーテンレールに連なる亡霊は、一週間分の私。

○ストーブから近い順に仏像が熱い。

○緊張のあまり蟻塚の方に告白してしまった。

  お気に入りありましたか。明日は規定部門です。