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No42  全国学力調査を考える    

国立教育政策研究所は7月31日に平成30年度全国学力・学習状況調査の結果を公表しました。都道府県別にみると、小中学校ともに相変わらず、秋田県と石川県、福井県の好成績が目立ちました。

    新聞に出ているお茶の水女子大学の委託研究を調べてみると、世帯の収入が、子どもの学力の関係していることが分かりました。世帯の年収が高いほど子どものテストの点数も高く、年収が低いほど子どもの学力も下がる傾向にありました。算数の結果では、正答率に18〜25%の差があり、国語についても20%近い差が生じていました。

   親の所得も低く、学歴がなくても、学力に高い子どもは、当然ながらいます。その子たちは、小さい頃に親から本などを読むように勧められたり、親と一緒に図書館に行ったりする体験があることが分かってきました。家庭における読書活動が学力に最も強い影響力を及ぼすことが明らかになったのです。

    次に、予算のことが出ていたので、全国調査にかかる費用を調べてみました。この調査の実施は委託されるので、入札になります。入札額は、今年度は、小学校で22億7664万円、中学校で20億7360万円かかったそうです。昨年まで小学校では、6年連続ベネッセでしたが、今年はラーンズという会社が落札し、ベネッセは中学で落札しました。

  これだけの莫大な費用がかかるのですから、調査のための調査で終わってはならないと思います。

    1964年に不正が多くて調査は、一時中止となった歴史があります。競争を煽れば、テスト中に先生が、解答を持って児童・生徒に見えるようにふらふらと歩いたり、回収したテストを先生が書き直したりといった不正が必ずおきてくるのです。

   公表したり、予算に差をつけたりするようなことをしたら、また同じことが繰り返されます。

   そもそも学問は、競争ではないのです。